狩猟免許5:狩猟免許試験の様子をまるっとご紹介(合格しましたよ)
猟銃で狩猟をやろうと思うと取得しなければならないのが『狩猟免許』です。
そいつを受講し、合格が決まりましたので、試験の模様をご紹介したいと思います。
当日は楽しい仲間たちとの再会から
狩猟免許試験の会場に到着すると、周りは知った顔だらけ。
というのも1週間前に受講した猟友会による対策講習で一緒だった人がみんな参加してるんです。なかには「ぼく講習会は出なかったんです」というわたしから見れば強者もいますが、ざっと8~9割くらいは講習会で見た顔だと思います。
みんなで集まって「勉強した?」「いや~、全然……」という中高生にありがちな会話をしているのも、なんだかおもしろかったです。わたしは正直に「結構勉強したから、大丈夫だと思います」と言ったら「すげーなー」と驚かれました。実際自信ありましたしね。
正直、銃っていう危険で社会的にも冷たい目で見られがちな道具を扱おうとしているので、「受かればOK」という気持ちになれず、けっこう真面目に勉強しました。
だいたい猟に関する勉強なので、ぜんぜん苦ではなかったのも事実です。
知識試験が呆気なく終わる
受付を済まし、最後の悪あがきとばかりに狩猟読本でお勉強。
受ける試験が1種類の人の試験時間は90分です(わたしは第一種銃猟免許だけ)。
とっさに頭の中で計算します。
「時間は90分。問題は30問。ということは30分で10問。余裕を見て、20分で10問を解いていけば、最後に30分残るから、ちゃんと見直しもできるゾ!」
ってな具合に「20分で10問解く」を最低ラインに設定。そして開始の合図。
問題を開いて解いていきます。率直に言って簡単でした。
30問を解き終わって、ちょっとでも迷った問題と言えば1問ぐらい。でも、のこりは「まぁ、間違いもないだろう」という感じ。
でも真面目なので、何度も何度も見直します。見直しても見直しても答えは変わらず、もう飽き飽きしてきたので、途中退席することに決めました。
わたしは前の方の席に座っていたのですが、退席を決め、立ち上がって、振り返ったら……ほとんどいない!
なんとほかの人たちはみんな途中退席していたようです。まぁ、そうだよね。時間を見ると、30分ちょっとしか経っていません。1問20~30秒で解いていたようです。後で聞いたら、90分をフルに使った人はひとりもいなかったとか――。時間に余裕がありまくる試験です。余った時間を受験生にあげたいわ。
適性試験
知識試験を終えた人から順番に適性試験を受けに行きます。適性試験とは運動能力・聴力・視力の測定です。
これが驚くほど簡単です。まずは運動能力。
試験官「はい、手を前に出して~、そのまましゃがんで10秒、9,8,7……、OK。はい、指を1本ずつ折っていきます。逆順に1本ずつ開いていきます」
まじでこんなレベルです。落ちたら人は車の運転だってできないのでは? 試験会場は車でしか来られないような場所なので、正直、これに落ちた人は車に乗らずタクシーで帰宅して欲しいです。
お次は聴力検査。5人ずつ横に並んで説明を受けます。
試験官「音が聞こえたら手を上げてください」
音「ピーーーーーーーーーーー!」
5人の受講生(スッと手を上げる)
終了。
え? いいの? 聞こえてなくても、隣の人が手を上げたら合わせてあげればいいだけじゃん。いや、不正を助長したいわけじゃないけど、簡単なら簡単なりにちゃんと試験をした方がいいのでは……? まぁ、そもそも音はかなり大きいので、聞こえるでしょうけど。
ともかくお次は視力検査。これは普通の視力検査でした。片目を隠して「右」「左」と答えるタイプのあれ。
わたしはちょっと自信がなかったので正直に「きわどいので、最初にメガネなしで受けて、ダメならメガネありでもいいですか?」と訊いたら、OKとのこと。結果、裸眼で合格しました。
これにて適性試験が終了です。
試験管「さて、これで午前の部が終了です。昼食のあと、知識試験と適性試験の合格者を発表します。そこで不合格だったかたは、そのままお帰りください。合格者は午後から技能試験になります」
ソワソワしつつ昼食の時間です。
技能試験~鳥獣の判別と距離の目測
技能試験は鳥獣の判別・距離の目測・猟具の取扱の3つで構成されています。
鳥獣の判別は紙芝居のように絵を1枚ずつ見ながら――
- もし狩猟していい鳥獣なら「狩猟できます。シカです」と名前を答え、
- 狩猟してはいけない鳥獣なら「ダメです」とだけ答えます(名前は答えません)。
このあたりの答え方は県によって違うようなので、自分の県の指示に従いましょう。ただし、ひとつ共通しているのは非狩猟鳥獣の名前は答える必要がないということ。もし答えて、それが間違えていたらアウトです。無意味に減点を喰らうので、絶対に答えないようにしましょう。
これも普通に勉強していれば簡単だと思います。とはいえ1問だけパニックに……。
じつは猟友会の講習会では「出ない」と言われていたムクドリが出題されていたのです。
「(え? ムクドリは出ないって言われてたけど、どう見てもこれはムクドリだ! う~ん、あるいはムクドリに似た非狩猟鳥獣か? いや、ぜったいムクドリだ!)……狩猟鳥獣、ムクドリです」
最後まで終わって、試験官(2人いる)がコソッと「全問OKでしたね」と確認し合っているのが聞こえてひと安心。
距離の目測は楽勝です。語ることもありゃしない。講習会に出ていれば、簡単かと。
そして「猟具の取扱」へ
最後の関門、猟具の取扱の時間です。
はっきり言って内容は簡単です。問題は緊張して、ポカをやらかすかどうか。
じつはわたし、ひとつポカ(という程ではないけど)をやらかしました。銃の点検をしてから、銃の分解~組み立てをするのですが、点検のあとに、本当はやらなくていいのに、銃を手にとって銃身を折ってしまったのです。このとき、すぐに間違えに気付いたので脱泡確認をして、銃の分解に移行しました。
このあたり受講した人はなんのことか分かるかと思います。やらなくてもいい作業をしてしまったんですね。
大事なことは「余計な作業」は減点ではない、ということ。余計な作業であろうとも、ちゃんと安全にやれていればいいんです。わたしの場合でいえば、手にとってしまったので、脱泡確認をしなければいけないというわけです。このことはあとで講師に確認したところ、大丈夫、と言われましたので確かかと。
これにて狩猟免許試験は終了です
丸1日かかって、狩猟免許の試験は終了です。
結果としては合格でした。文中でも書きましたが、わたしは結構ちゃんと勉強しました。やるからには1発合格を目指すべきだと思ったし、合格するだけじゃなくて、ちゃんと体系的に知識をつけておきたかった、という思いもありました。
ちゃんと勉強した人にとって、知識試験は難しくありません。よっぽど勉強ベタでなければ、落ちることはないと思います。
とはいえ合格率は7割程度らしく、「油断すれば落ちる」という程度には難しいと言えます。
勉強の仕方については、改めて別の記事でまとめてみますね。
それでは!
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