〈失敗談〉荷物の妄想太り〈山の道具〉
猟期が始まって、先日、初猟に出てきました。
歩き始めて10分ほどで思ったんですよ——
「ああ、そういえば毎年初猟は荷物が無駄に多いんだよなぁ。今日もそうだわ」
と。
荷物の妄想太り
初猟に寄せる思いはかなりのもの。
「あれもしたい」「これもしたい」と妄想は止まりません。昼食に焚火であれもこれも料理したいし、撮影もちゃんとしたいから大きめのカメラを持っていきたいし、そんなときにバッテリーが切れたら困るから予備のバッテリーも欲しいし、荷物は丁寧に収納したいからポーチをあれこれ装着したいし、休憩でお茶もしたいし、のんびりおやつも食べたいし、獲物が獲れたらあんな方法、こんな方法で解体してみたいし、シカ笛も持っていきたいし、寒くて困らないように予備のウェアも用意しておきたいし……
断言します。どれもこれも使いません!
ぼくのパターンは「初日に妄想太りで荷物過多。次の猟はその反省を踏まえて最小限にスリムアップ」です。今年もそうでした。
嗚呼、きっとぼくは来年も同じことをやるのでしょう。
ないと困る物、あると便利な物
道具を選別するとき、〈ないと困る物〉と〈あると便利な物〉に振り分けていくと冷静な判断ができます。
ないと困るものって実はそうそうありません。クッカーやストーブも不要。そのまま食べられるパンやおにぎりを持って行けば良いんですから。狩猟で言えば、銃や弾などの猟具と最小限の刃物くらいのもの。
いまは犬を連れているので、犬に関する水と予備のエサは外せないかな。
〈ないと困る物〉に絞り込んだあと、余力があれば「あると便利な物」を適量だけ追加するイメージでしょうか。
これは頭の体操というか、思考の整理という感じでときどきギュッと絞り込むトレーニングをしてみるとおもしろいです。
軽いと機動力があがる……でも軽さの本当のメリットは——
軽量化至上主義的に、軽量さばかりにこだわりすぎるのはちょっとナンセンスで、それはそれで趣味の世界というか、合理性を欠く場合もありますが、やっぱり軽いと機動力があるのは間違いないです。
たとえば1kgくらい軽量化できると、帰り道での集中力が違うと思います。軽いことと正義だ!って感じなんですが、荷物を絞る本当のメリットは軽さじゃないと思っています。
それは荷物が減ることによる「整理整頓のしやすさ」「道具の見つけやすさ」「邪魔な道具の少なさ」だと思います。
ザックの中に20個のものが入っているのと、10個の物に絞られている状態を考えてもらえば明らかで、たくさんの道具が詰まっていると、ちょっとした場面で、いちいち全部出して探さないといけません。
ところが荷物が絞られていると、必要なものがすぐに見つかるわけです。
これが1番のメリットだと思っています。
妄想太りで道具について考えさせられた
我ながら久々に荷物の妄想太りを体験して、「ああ、やっぱり荷物が増えると邪魔くさい」と反省しましたね。
ぼくの場合は7〜9月は本業の宿業が忙しいもので、山に行けない日が続くものですから、どうしても「あれもした」「これもしたい」と妄想しちゃうんですよね。無意識のうちにソレが道具にもぐり込んでいたようです。
じゃまくさい荷物を背負いつつ、「妄想太りはいかんな〜」と反省したのでした。
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