自分のやっていることの延長線にあるもの

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今日はとても抽象的なことを書いてみます。

最近、自分が狩猟のことを考えるときに、ひとつの軸になっている考え方があります。

「その狩猟の延長線に何があるのか?」

なんのこっちゃ、と思う方も多いと思うので、少し噛み砕いてみたいと思います。きっとみなさんも「自分の狩猟の延長線にあるもの」を考えたことがあると思うんです。

狩猟は獲れれば良いのか?

まだぺーぺーのわたしでも、「獲れればOK」と思ったことはありません。それこそ、狩猟の第一日目から、そんな風に思ったことはありません。

もちろん獲りたいし、獲るために全力を尽くすのは確かです。じゃぁ、獲れれば良いのか?

否。

たとえば、銃猟をやるか、罠猟をやるか、巻狩をやるか、単独でやるか、犬を使うか、使わないか……などなど、自分が取り組む狩猟のスタイルを考えるとき、ストイックに「1番獲れるスタイルを」という気持ちで選びましたか? きっと違うと思います(駆除はそうかもしれませんね。あくまで “狩猟” の話です)。

やっぱり、ザックリいえば「おもしろそう」だと思うスタイルの猟をやりたくなったはずです。

わたしも単独忍び猟がやりたくて狩猟を始めました。「巻狩の方が獲れる」とか「罠の方が」とか、散々言われました。とくにイノシシを獲りたいと話すと、間違いなく言われます。——というか、わたしだってそう思います。

でも単独忍び猟で獲りたかった。特にイノシシを獲りたかった。他の方法で獲るのでは意味がなかった。

だから、獲れる獲れないに関わらず単独忍び猟で挑戦したかった、というわけです。

獲れれば良いなんて1mmも思いませんでした。

 

自分の狩猟の先にあるもの

やりたかったのは単独忍び猟なのですが、同じ単独忍び猟でもいろいろと細分化できます。

たとえば車から余り離れず、少し山を歩いて、また車に戻るというやり方もあるでしょう。一度車を降りたら奥山まで入り、日帰りで降りてくるというスタイルもあるでしょう。また、1泊2泊と山にこもり、獲物を獲るスタイルもありえるでしょう。

でね……、私の場合は「山ごもりしながら獲る」というスタイルに憧れ、魅力を感じているんです。

ところが実際にやっているのは日帰りの単独忍び猟。家族もいるし、子どももいるし、そうそう頻繁に泊まり込むわけにはいきません。

でもね、日帰りの単独忍び猟をやりながらも、じつは頭の中では何日も山にこもりながらやる猟を思い浮かべて取り組んでいるんです。分かりますかね、この感覚。

もちろん、複数日の食料を持っていったり、本格的に野営をするための道具を持って行っているわけではありません。でも心のどこかで、「もしなんかあって、野営することになったら、こうやって……ああやって……」と思い浮かべている自分がいます。

とくに、私の場合は「山の中で生きていける」ということを理想としているので、1泊2泊ではなく「数週間くらいは暮らしていけるだろうか?」ということを考えます。

食料は狩猟で獲れるとして、寝床はどうしようか? この辺だったらこうやって作ったらいいな。焚き火は? 大丈夫、ファーストエイドキットの中に必ずライターが入ってる。……なんて具合に、山を歩きながら考えることがあります。

 

道具選びもどこかで “延長線” を想定してる

この “延長線” は、ただの妄想とか、「できたらいいな」ではなく、道具選びから延長線は意識しているわけです。

かなり荷物を減らしたいタイプで、本州ではザックも背負っていませんでした。でも、最後まで減らさなかった物もいくつかあります。

たとえば剣ナタ。いるかいらないか、でいえばなくてもOK。忍び猟では1発で仕留めるのが基本。最悪でももう1発撃てばいい。でも必ず剣ナタは持っていく。もしも野営することになったら、活きてくるのを知っているから。

つぎに鍋類。わたしの場合は必ず鍋類をひとつ持っていきます。実際には省スペース化のためにキャンティーンカップを携行していましたね。

このキャンティーンカップのなかに、こんなキャンティーンを収納すれば、実質場所はとられません。

なぜナベが必要か? 飲み水を作るにも沸かす必要があるし、野営するときに冷える身体を温めるのに温かい飲み物も有効。さらにいえば、お湯をキャンティーンに入れれば湯たんぽにもなる(そしてあとで飲むこともできる)。獲った肉を食べるにしても、煮こめば無駄なく食えるし、スープも飲める。

サバイバル的な文脈でナイフやファイヤースターターが注目されがちですが、実は鍋がかなり重要だと思っています。

 

——みたいにね。道具選びの中にも、この延長線にあるものを意識していることが分かると思います。

 

理想とするスタイルっていろいろあるはず

わたしは山ごもりが好きなので、こういう「狩猟をしながら野営」を思い浮かべるのですが、人によっては全然違う理想を思い浮かべているのかな、と思います。

たとえば「仕事前にサクッと獲物を獲って帰るようなスタイルがいい」とか「ストイックに駆除効率を高めていく」とか。

 

なぜこれを書いているかというと、この延長線に何を見ているかによって道具などが変わってくると思っているから。狩猟に対する哲学も違うだろうし。少なくとも「わたしはこういうことを考えながら猟をしている」と表明しておくことで、わたしの道具選びなどの意図をくみ取ってもらいやすくなるかな、と思いました。

なにかみなさんも思い描いている延長線、ありますか?


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狩猟やってます。ひとりで歩き獲物を追う単独忍び猟が好き。狩猟系ブログ《山のクジラを獲りたくて》運営。狩猟系の本を集めるのが趣味。雑誌『狩猟生活』『ガンズ&シューティング』に寄稿し始めました。 ヤマノクジラショップ始めました:https://yamanokujira.theshop.jp

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