人の狩猟に同行させてもらうときに気をつけている5つのこと

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最近、人の狩猟に同行する機会が何度かあり、自分なりに学んだことがいくつかあります。

今日はそんな学びをまとめてみたいと思います。

たとえばこれから狩猟を始める人が、先輩ハンターに同行するときなんかにも参考になると思います。

人の狩猟に同行するということ

わたしの場合、「狩猟に同行」とは取材のことです。取材のためにカメラを首に提げて同行するわけです。

しかし一般的には「狩猟に同行」といえば、初心者が先輩ハンターに連れて行ってもらうというシチュエーションが浮かぶと思います。

この前提の違いもあるので、この記事で書くことがそのまま参考にならない部分もあるとは思います。ご自身の状況に置き換えて、うまく振る舞うようにしましょう。

 

1.空気になる

同行させてもらって、わたしの場合は取材をさせていただいています。そんなわたしが邪魔しちゃいけないわけです。

だいたい狩猟というのは人数が増えるだけでも邪魔なんですよ。まぁ猟のスタイルにもよりますけど。

だからわたしは「自分の存在自体が邪魔なんだから、これ以上邪魔にならないように尽くす」という意識を持っています。

音、匂い、動きなど、自分の猟よりも気を使っています。自分の猟では石けんの匂いとかあまり気にしませんが、人の猟では別。前日から使いません。それは自分なりの誠意です。また歩き方も普段以上に気を使う。静かに歩く。

空気になるということです。

 

2.臨機応変に対応できる荷物

自分ひとりで猟をしていると、全てが自分のペースで動けます。

喉が渇けば立ち止まり喉を潤し、疲れたら休み、腹が減れば昼食を食べる事ができます。

しかし人の猟だとそうはいきません。先導してくれているハンターさんを呼び止めて「休憩しましょう」なんて言えません。少なくとも取材の場合はそれは避けたい(命の危険があるなら別ですが)。

だから先導してくださっているハンターさんの動きに合わせて、うまく行動できる荷物を心掛けた方がいいなと気が付きました。

例を挙げると、たとえば昼食。「普段の山行ではカップラーメンだから」とカップラーメンを持って行ったとします。もし先導するハンターさんがゆっくり昼食を食べないタイプだったらどうするか? あるいは普段はゆっくり食べるタイプだけど、その日は獲物が獲れそうで、昼食をスキップするかもしれません。

「すいませーん、お腹すいたんでお湯を沸かせてカップラーメンを食べて良いですか〜」

なんて言えません。かといって、食べずにシャリ切れしても困る。

そこでわたしはスティックパンみたいにたくさん入っている小さなパンや羊羹などを持っていきます。で、必要があれば、音がしないようにスッと食べる。

 

食べ物ばかり例に挙げましたが、雨具などもそうです。そのハンターさんが「雨が降ったから帰る」とは限らないわけです。雨が降っても、なにがあってもちゃんと同行できるように用意しておくことは重要だと感じています。

だから、普段は荷物は最小限にするわたしですが、同行の時はリュックを持って行きます。

※荷物については相手のハンターさんに率直に聞くのが良いとは思います。でも、たとえ聞いたとしても、聞いた情報よりも少し融通が利くように荷物を選ぶように心掛けています。

 

3.その日の計画は聞いておく

1日の計画は一応聞いておくといいです。

何時間くらい歩く予定か? 猟の狙いは? 昼食の予定は? などなど。

そうすると先ほどの荷物の計画も立てやすいですからね。

 

4.お願いがあるなら、最初に伝えておく

わたしの場合ですと取材なので写真を撮らなくてはいけません。また勉強のために同行するにしても、なにかお願いがあったりしますよね?

「足跡とか、角の研ぎ跡とか、痕跡があったら教えてくれませんか?」
「獲物の解体を教えてくれませんか?」

みたいな——。そういうことは最初に伝えておくとスムーズです。

 

5.120%相手のペースにゆだねる

結局は「臨機応変に」ということなのですが、当初の予定がなんであろうと、最終的には先導するハンターさんに全てをゆだねるようにしています。

「雨が降ったら下山する予定だったけど、小雨だから、続行する」
「ゆっくり昼食を食べるつもりだったけど、もう昼食は抜いて猟を優先する」
「ずっと歩くと聞いていたから薄着できたけど、やっぱりここで待ち伏せしよう」

なんてことはいくらでも起こるわけです。そうなったときにも対応できるような荷物を持つように心掛けています。

何があっても大丈夫! と思えるように計画することが大事なんだと思います。同行取材中にハンターの邪魔にならないように離れて歩いていたら、途中ではぐれてしまったこともあります(これは恥です……)。でも、車の場所をGPSに入れていたし、オフラインで地形図も用意していたので、迷子になることもなく対応することができました。

 

みなさんは人の猟に同行するときの心掛けがありますか?

わたしも人の猟に同行する回数はまだ少なくて未熟です。未熟ながらに「次はこうしよう」と反省する毎日です。

「おれはこんなことを気をつけているよ」とか「前に人を同行させたらこんなことが嫌だった」みたいなお話があれば、ぜひ教えてください。参考にさせていただきます。


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狩猟やってます。ひとりで歩き獲物を追う単独忍び猟が好き。2022年からはアイヌ犬のイチを連れて一銃一狗に挑戦します。狩猟系ブログ《山のクジラを獲りたくて》運営。狩猟系の本を集めるのが趣味。雑誌『狩猟生活』『ガンズ&シューティング』に寄稿し始めました。 ヤマノクジラショップ始めました:https://yamanokujira.theshop.jp

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