《あなたはどのタイプが好み?》タイプ別、定番の狩猟本14
狩猟系の本って意外とたくさん出ているんですよ。わたしも見かけるたびに買っているので、家にはズラッとたくさん並んでいます。
ややマニアックな本もあれば、狩猟と本が好きなら比較的みんなが読んでいる定番の本もあります。
今日はわたしの独断と偏見で「定番っぽい」狩猟本を挙げてみたいと思います。そしてやはりわたしの独断と偏見で勝手にカテゴリー分けしてみるので、興味のあるカテゴリーから本を選んで読んでみてはいかがでしょうか?
罠猟
罠猟系の本で定番といえば千松信也氏の『ぼくは猟師になった』でしょう。最近NHKの番組『ノーナレ選「けもの道 京都いのちの森」』でも取りあげられていたので、ご存じの方も多いのでは?
この本の1行目こそ、この本の立ち位置を示しているように思います。
僕が猟師になりたいと漠然と思っていた頃、「実際に猟師になれるんだ」と思わせてくれるような本があれば、どれほどありがたかったか。
まさに『ぼくは猟師になった』はこの目的を果たす1冊と言えると思います。また、わたしがブログをやっている理由の1つでもあったりします。
『罠猟師一代』はなんとオールカラーの罠本。生々しい写真も多く、鮮血が噴水のように飛び出るシーンさえあります。これから罠猟を始めようとする人がイメージを湧かせるのにもいいし、きっとすでに始めた人にも参考になることがあるんじゃないかな、と思います。
クマ猟
狩猟系の本として “The定番” の1冊と言えば久保俊治氏の『羆撃ち』。何はともあれこれ読んだら?って感じです。
TV番組の情熱大陸でも取りあげられ、いまやもっとも有名なハンターの1人でしょう。アメリカの狩猟学校を出て、北海道で羆を撃ち、相棒である猟犬フチを育て……とドラマティックな人生に影響を受けない人がいるのでしょうか? 読んだ人は口を揃えて言いますが、この本は久保俊治氏の人生と言うよりも、愛犬フチの物語と言いたくなるほど、フチとフチに向ける久保俊治氏の気持ちに感情移入する本です。
『クマにあったらどうするか』はアイヌ民族のハンターである姉崎氏の著書。タイトルの通り「クマにあったらどうするか?」という話題もありますが、ハンターとしての章も多いですし、またアイヌ民族の視点から見た話も興味深い1冊ですね。
こちらは本州の奥利根のハンター“モリさん”の本。ツキノワグマも狩るし、釣りもやる。狩猟そのものもそうですが、狩猟を長くやっている人の ”生活” 全般に目を向けた本です。モリさんは大の剣鉈ユーザーでもあり、そういう意味でも共感する人です。
小説
狩猟小説って実はたくさんあるんですよ。しかも、大きな賞を受賞している本も多いです。結果的にそれらが定番とも言えるので、受賞作を3作ご紹介しましょう。
まずは直木賞受賞の『黄色い牙』。著者は志茂田景樹氏。志茂田景樹氏が作家であることを知らない人もいそう。でも、どっぷりマタギ色の強い小説を書いて直木賞を受賞しています。
こちらも直木賞受賞の『邂逅の森』。おもしろいですよ〜。この1冊から始まる森シリーズ3部作はどれもいいですが、マタギ色が強いのはこの『邂逅の森』。
『息子と狩猟に』はサバイバル登山でも有名な服部文祥氏の小説。三島由紀夫賞を受賞しています。タイトルのうららかな雰囲気とは裏腹のスリリングな本。楽しく息子とカモ撃ちに行く本ではありません。
マタギ
マタギ系の本はたくさんあって、じつはもっと定番っぽい本もあるのですが、どうしても資料的な本になり、よっぽど興味がないと楽しみにくいと思います。その中でこの『第十四世マタギ―松橋時幸一代記』は小説っぽいテイストで、ちゃんと楽しんで読める本になっています。マタギ系の本に興味があったらこの辺りから手をだしてみても良いのでは?
こちらは写真家の田中康弘氏の著書です。マタギの狩猟だけではなく1年を通じての活動・営みが写真と共に紹介されていて、マタギ文化に興味がある人なら興味深い1冊でしょう。
銃
『狙撃の科学』はライフルマンだけではなく、スラッグを撃つ人にも共通した知識も多い本です。また短くシンプルな説明が多いですし、話題が整理されているので、興味がある部分だけぱらっとめくるだけでも勉強になると思います。
こちらは『狙撃の科学』に比べると、はるかに深いですね。文字が多く、好きじゃないと読めない本です。でも、好きなら参考になる情報も多いはず。また、感覚的な書き方ではなく、非常に論理的な掘り下げ方がされていて、それがまた信頼感を生んでいますね。
サバイバル的な猟
狩猟でサバイバル的な本といえばやはりサバイバル登山を挙げるしかないでしょう。登山家である服部文祥氏が「その山で獲れたものだけで山を登りたい」という欲求から、渓流釣りや狩猟に手を伸ばし、悪戦苦闘する様子はとても人間らしいものがあるとわたしは思いますね。
こちらは獲物を山で撮ってそのまま食べようというスタンスの本。台所で作るのとは違い、焚き火で調理していると言うだけでも、見ていてワクワクする本になっています。
いかがでしたか?
「オススメの狩猟本」と聞かれれば、また少し違う本も足したくなるのですが、できるだけ定番っぽい本に注目して並べてみました。
定番ということは、多くの人に読まれているとも言えるので取っつきやすいンじゃないかと思います。
みなさんの好きな狩猟本も教えてくださいね〜。
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