銃所持許可6:滅多におきないアレが教習射撃で3度も起こる大波乱
やっとのことでこぎ着けた教習射撃です。
スムーズに終わるかと思いきや、滅多におきないと言われていたアレが3度も起こる大波乱。なんてこった……。
教習射撃とは?
教習射撃とは、銃を所持するための実技試験です。
キーワードは『安全』。安全な銃の取扱さえできれば、合格します。
試験内容は——
- 銃の分解・組み立て・点検
- トラップ射撃(25発)
前者の『銃の分解・組み立て・点検』はたいした問題ではないと思います。問題はトラップ射撃。ここでは大雑把に2つの点をクリアしなければいけません。
- 25発中2発が命中するか?
- 競技中、安全動作が正しくできているか?
正直「安全動作」に関しては自信がありました。狩猟免許の試験でも「きみ、完璧」と言われたほどです。
問題は25発中2発の命中です。自信がないわけではありませんが、いかんせん練習していけるわけでもなく、モヤモヤとした自信のなさを抱えての当日でした。
当日の模様をご紹介します。
当日の朝
当日、ありえないくらいの早起きをします(早朝3時くらい)。
そのあとしばらく目が冴え、ようやく改めて眠りについたのは5時頃。そしてあっという間に起床予定の6時になってしまいました。眠い……。
——そうみたいです……。
試験を受ける射撃場に行くのが初めてだったので、早めに出発し、現地には1時間ほど早く到着しました。まだスタッフもいないようです。暇なので、周囲に生えている樹木を観察して時間をつぶします。
——いや〜、何かしてないと落ち着かないってだけで、むしろ緊張している証拠な気がします。
そうこうしているうちに車が数台入ってきて、受付時刻になりました。
「今日、やまくじさんおひとりですから!」
なんと! 今日の教習射撃はわたしひとりなのです。でもあとで聞いたところ、最大でも5人、平均すれば2~3人とのことですので、ひとりのことも多いんでしょうね。
まずは座学
さて、カリキュラムはこうです——
- 銃の取扱について座学
- トラップ射撃についてのビデオを見る
- 試験:銃の分解・組み立て・点検
- トラップ射撃の練習
- 試験:トラップ射撃
という感じ。受講者がひとりなので、かなり気楽な感じで進みます。座学は超簡単。安全動作の確認をしていくだけです。
「銃口を人に向けない」
「撃つとき以外は弾を装填しない」
など、当たり前のことを繰り返し教わる感じです(大切なことですよね)。
あとは不発の対応なんかも聞きます。
「不発のときは10秒構えたまま待ち、遅発の可能性がなくなってから銃を下ろします。まあ、不発なんてそうそうあることじゃないんだよ。だからこそ、いざ起こると対応を忘れていて、事故に繋がったりするんだ。だからよく覚えておいて、不発だと思っても遅発の可能性があるんだからね」
「はい」
意外とエンタメ性に富んだビデオ
さて、座学が終わるとビデオの始まりです。
内容はトラップ射撃のルールとコツです。お堅い教育委員会が作ったようなビデオかと思いきや、ちょっとは「おもしろさ」を足そうと思ったようで、へんなサムライが出てきてトラップ射撃について語るものでした。
おもしろさはともかくですが、内容はとても為になります。じっくり見ておきましょう。
試験
そして「じゃぁ、試験に移ろうか?」という気軽なひと言で試験に入ります。
銃の分解・組み立て・点検
「では銃の分解・組み立て・点検をしてください」
と言われ、始まります。っていうか1人なので、練習の時と何も変わりません。軽いノリで分解し、点検し、組み立てます。超簡単。
「うん、いいね」
これで終了でした。
トラップ射撃
つぎはトラップ射撃です。
試験の前に練習ができます(当たり前ですね、撃つの初めてですから)。
練習は25発のトラップ射撃を2セット(計50発)。講師の方曰く、「体力ない人だと50発を撃っているうちに疲れて撃てなくなってしまう人もいるんだよ」とのこと。自信がない人は体力をつけておきましょうね。
第1セット
最初のセット。つまり生まれて初めての散弾銃の実射です。
「最初の五発は地面を撃ちましょう。30mくらいさきに草が見えるでしょ。あのあたりに撃って、砂埃の立ち方から、散弾銃の広がり方を想像してみるといいよ」
このとき、補足として「こうやって地面を撃つのは今日が最初で最後です。法律上、銃の実射が許されるのは狩猟鳥獣を狩るときと、クレーなどの射撃をするときだけ。地面を撃つのは認められていないからね。今日、これをやるのはあなたが正しく銃の感覚を掴む訓練として必要だから、です。お忘れなく」とも言われました。
というわけで、5発を地面に撃ちます。発射の衝撃はそれほど驚くものではありませんでした。
しかし発車直後、視界がぶれるからか、思ったよりも「砂埃」を観察できなかった。
「それじゃ、クレーを飛ばして、狙ってみよう」
ってなわけで、第1セットの残り20発を実際にクレーを狙って撃ってみます。
結果:命中2発
——ヤバいっす
——ぴったりです。でも、ほら、実質20発しか撃ってないから……。
——……でもほら、まだ第1セットだから……
第2セット
講師の方も少し焦ったのか(講師は本当に合格させるためにがんばってくれる人でした)、いろいろコツを教えてくれます。
「きみは慎重になりすぎて、当たるはずのときに撃たないで、ちょっと待ってしまうんだよね。たぶんもっと当たる瞬間がある、と思っているんだろうけど、遠ざかれば、散弾も広がってしまって、せっかく当たってもクレーが割れないから、損するよ」
そう、たしかに当たっているのに割れないということが何度かありました。遠すぎたんですね……。
反省を活かして、第2セット。
結果:6発命中
——はい
——はい
言い訳になってしまいますが、この日、強い南風が吹き込んでいて、常に強風が吹き荒れていました。
そのせいでクレーが上下左右に揺れるんですね。これがまた初心者に辛い……
「それじゃ、本番行く前にちょっと休む?」と講師。
「そうですね。トイレに行ってきます……」
「そうしなそうしな」
衝撃の本番
「自分のペースでいいから。君は銃の扱いについては不安はないから、とにかく当てることに集中しよう」
1発目:命中。「よし!あと1回!」
2発目:カチっ
講師&わたし「あれ!?!?!?」
(´-`).。oO(これって不発じゃない!?)
講師「ふ、はつ……?」
わたし「(やっぱり不発ですよね〜)」
座学で教わったとおり、10秒保持してから、降ろします。
「いや〜、不発だね。珍しい!」
気を取り直して3発目。正直なところ、さっきまでは「引き金を引けば弾が出る」と信じていましたが、今は「出るか出ないかわからない」というイメージがついてしまい、当たる気がしません。
3発目はやっぱり外し、4発目でヒット。合格ラインは突破します。
講師「よし、あとは記録を目指して、当てていこう!」
わたし「はい!」
5発目:カチっ
また不発。2度目の不発です。結局、この日、試験の25発のうち3発が不発。
試験結果:10発ヒット!
講師「ごめんね〜たぶん、弾じゃなくて銃の整備不良だよ」
わたし「いいんですよ、いいんですよ、いい勉強になりました」←合格したから懐が広い!
教習射撃を終えて
終わると、お金を払い、教習修了証明書をもらい帰宅です。
自分なりに練習と試験から気付いたことがいくつかあります。これから試験を受ける人の参考になればと思うので、メモしておきます。
- 正しいフォーム。わたしは途中で肩付けと頬付けの位置が少し分かってきて、安心して撃てるようになりました。
- 当たると信じる。
- 風が吹き止むのを待つ。これ大事。
ってな具合でしょうか。射撃の重要性が身にしみて分かりました。射撃で当たらないんじゃ、山で獲物に出会っても当たらないでしょうからね。
銃を所持したらしばらく射撃に通いますよ。
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