書評:『狩猟 始めました』リアルハンター成長記 入門者にオススメ

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今日ご紹介する『狩猟 始めました』はこれから狩猟を始めようとしている人、あるいは始めたばかりの人にオススメの1冊です。

著者自身が狩猟を始め、少しずつ成長していく過程をリアルに描いてくれているので、これから始めるわたしのような人にとっては「自分もこんな感じで成長するのかな?」と思いを馳せることができるでしょう。

『狩猟 始めました 新しい自然派ハンターの世界へ』

今日ご紹介するのは『狩猟 始めました』という本です。

安藤啓一さんと上田泰正さんの共著です。

内容は著者自身のハンター入門時代のエピソード、6人のハンターへの「ハンターになった理由」のインタビュー、肉の処理の仕方、狩猟手続きの基本……など多岐にわたります。そのせいで深さに欠け、人によっては消化不良を感じるかもしれません。

と、書くと「んじゃ、記事に書いてまで勧めるな」とツッコまれそうですが、これから狩猟を始めようとしているわたしのような人間にとって「他人の経験談」というのは励みになるのです。

タイトルから読み取れるとおり、入門者向けの本です。だから内容も広く浅くでいい。そういう割り切り方をした1冊です。

リアルハンター成長記

1章〜2章は著者のハンターとしての成長記が続きます。

これがリアルでおもしろいですし、勉強になります。

最初の頃は山の中を漠然と歩き回っています。単独忍び猟です。一生懸命獲物を探しますが、そもそも動物を見ることさえ叶いません。

数十年前から大型動物の生息数は増えている。登山をしていると鹿やニホンカモシカを見かけることもある。しかし、だからといって、動物に会いたいと思って森を歩いても、彼らの姿を見ることはなかなかできない。
p. 12

わたしも登山や釣りで山に行くと、動物を見ることがあります。とくに早朝はかなり簡単に出会えるものです。しかしハンターになり、狩るために山に入った途端 “動物に会えなくなる” 。冗談で「獣にもハンターマップが配られている」なんて言わるのも頷けます。

そんな著者も、決してダラダラと入山を繰り返すわけではなく、少しずつ改善を試みるのです。

そこで、猟場を歩いて得られた情報を地形図に書き込んでみた。足跡が多くあったエリアや獣道、糞などの痕跡だけでなく、日照や残雪状況といった、動物探しのヒントになりそうな観察結果も記入した。
p.13

こういったことから、どういう場所に、どういう時間帯に生息しているかが少しずつ見えてくるわけです。

1匹、2匹と獲物を得つつ、ハンターとしての意識が高まっていきます。

狩猟で山へはいる前夜は石けんで身体を洗わないようにしている。それに香辛料のきつい料理やジャンクフードもなるべく食べないようにしている。
p.79

山へ入っても待ち伏せしていると凍えるので温かい料理を食べたい。けれども、バーナーで調理をするようなことはない。いつもの弁当は大きめの密閉容器に白米を詰めて「ふりかけ」をかけただけの簡単なものだけだ。
匂いを出さないこともそうだけれど、むしろ味の強い食事をして自分の嗅覚を鈍らせたくないと考えている。
p.67

もちろん、こういったことはすべてのハンターに共通の考え方ではないのは分かっています。山の中でがっちり調理もして、そのうえ猟果をあげるハンターさんもいます。

しかし、その姿勢として、PDCAサイクルを回しながら、悪戦苦闘する姿はやはり励みになるし、参考にもなります。

狩猟入門者はどうぞ

もう何年も狩猟をされている人は読む必要もないかもしれませんが、これから始める人、1年目くらいの人は、著者のがんばる姿に刺激を受けるかもしれません。

文章も読みやすいですし、変にハラハラドキドキさせる構成でもないので、たとえば枕元に置いておいて、寝る前にちらっと読む、なんていう読み方もいいかもしれませんよ。

チャオ

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