獲った獲物で犬の餌を作れるという喜びと、簡単な犬用のシカ肉ジャーキーの作り方

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猟犬として育てているとはいえ、まだ幼犬ですし、猟期でもないですし、猟には出ていません。当然ですね。

それでもすでに「犬+猟」の喜びをかなり感じておりまして、その理由となる「獲物で犬の餌やおやつを作れる喜び」を少し語ってみたいと思います。

そのあとで、簡単な犬用シカ肉ジャーキーの作り方も。

シカは素材として最高じゃないか?

ぼくは栄養士でもないし、犬の餌のプロじゃないんですが、直感的に思うわけです——

「シカ肉って、犬の餌やおやつとして最高じゃないか?」

なにしろ肉なので食べる喜びがでかい。メインのエサとしても使えるし、おやつとしても最高です。そして低カロリー。

たとえば牛肉は100gあたり298kcal。犬のドライフードは100gあたり300kcalを越えることが多く、たとえばおやつの定番(?)でもあるドギーマンの絹紗は320kcalほど。そんな中で、シカ肉は110kcal。1/3くらいになります。

おやつとしてポンポン与えたり、主食としてガブガブと食わせてやるにはすごく良い気がします。

 

唯一の障害は「価格」でしょ

そりゃ、シカ肉に限らず、どんな肉でも犬は喜びます。問題は価格ですよ。やっぱり高いですよ。そりゃそうです。

これをポンポン与えるには銭がたんまりいります。

そこでハンターの本領発揮。そう。肉は獲った分だけ食べ放題。正直、今期は犬用には獲ってないので、たんまりあるわけじゃないんですが、世間の人が羨むくらいの肉が冷凍庫に貯まっているのは確かです。

狩猟をすでにやっている自分としては「肉はタダで手に入る」と言える状態です。

 

しかもいろんな部位を人と犬で分け合える

人間用としてはあんまり使わない部位、あるいは「まぁ、食べるけど、好物ではない」という部位は遠慮なく犬にあげればいいんです。

たとえば「レバーはあんまり好きじゃないんだよなぁ」という人も、犬にあげればいい。ムダにならない。なんらかの理由で血が回っちゃった部位も犬は喜ぶでしょうし、「発情期のオスジカで、ちょっと好みじゃないんだよな」ってのも犬は食べるはず。

肉付きのよくない肋骨とかも、犬がかじる分にはよいでしょう。

つまり無駄なく消費できるわけです。

 

犬の飼育コスト軽減にも

犬を飼うにもコストが掛かります。エサ代だって馬鹿になりません。

餌代を算出しているサイトを見ると、中型犬で月に4000円〜という感じのようですね。安めのドライフードを使った場合の試算です。いいエサを使えばもっと高くなるし、おやつを全部買っていれば、その分もさらに高くなります(おやつは高い)。

そのすべてじゃないにしても、半分くらいをシカ肉に置き換えればコスト軽減になりますよ(狩猟をやるコストは無視してるけど)。

 

なにより犬が喜ぶ

そしてなにより言いたいのは、犬が喜ぶってことです。

ぼくは犬のおやつとしてシカ肉ジャーキーを活用していますが、食いつきがすごくいい。目の色が変わるほどの食いつきです。

犬が嬉しそうに食べてくれるのを見ると、本当に嬉しいです。

 

では、おまけとして、シカ肉ジャーキーの作り方を——

 

犬のおやつに! シカ肉ジャーキーの作り方

作り方は簡単です(簡単すぎるので、単独の記事にしなかったほどです)。

1.シカ肉(部位はどこでも)を適当な厚みに切る

今回はシカのモモ肉
今回はシカのモモ肉

 

2.並べてオーブンへ

シカ肉を並べてオーブンへ
シカ肉を並べてオーブンへ

 

3.温度も時間も適当だけど、ぼくは160度で30分、130度で30分を基本として、とにかく触ってみてきっちり乾燥しているか確認します。必要に応じてもう少し長くやることもあります。

シカ肉ジャーキー
シカ肉ジャーキー

 

シカ肉ジャーキーは細切れに切ればしつけに使いやすい

このままのシカ肉ジャーキーを犬にあげれば大喜びでかじりますが、それだとしつけの上では使いにくいので、ぼくは小指の爪くらいの大きさにハサミで切っちゃいます。

そうするとパクパク食べられるので、コマンド(おすわりなど)を入れた直後のご褒美としても使いやすいし、犬のストレスが高まったときに落ち着かせるのにも超便利。並のおやつだと「おやつより、あっちだ!」と興奮していても、これだと「ん? まぁこれは食べるよ」と気持ちが落ち着いて、その後のコントロールもしやすいです。

 

狩猟が一層、生活の一部になり、犬の飼育の柱に

狩猟をただのレジャーではなく、生活の一部として捉えるためには、やっぱり家族のなかで「消費が進む」ことが1番大切です。

先日、もうすぐ4歳になる娘に豚肉料理を作ったところ、「シカ肉の方が好き」と言ってくれました。正直嬉しかったです。

これで犬も喜んでくれるし、狩猟が家庭の中で重要なものになっていくのを実感しています。次の冬、たんまりシカを獲らないと、イチ(アイヌ犬)のエサはドライフードだけになっちゃいます。獲れれば肉とドライフードMIXですね。

コストはもちろん、犬の喜びも全然違うので、これは責任重大ですよ。

 

あー、狩猟に行きたい。


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狩猟やってます。ひとりで歩き獲物を追う単独忍び猟が好き。2022年からはアイヌ犬のイチを連れて一銃一狗に挑戦します。狩猟系ブログ《山のクジラを獲りたくて》運営。狩猟系の本を集めるのが趣味。雑誌『狩猟生活』『ガンズ&シューティング』に寄稿し始めました。 ヤマノクジラショップ始めました:https://yamanokujira.theshop.jp

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