ぼくが雨でも山に行く5つの理由
山に行こうと思っていた週末。天気予報は雨。
「山に行くのはやめておくか」
と判断する人も多いと思います。もちろんそれも1つの判断ですが、ぼくは雨でも行くことが多いです。もちろん雨の程度にもよるし、雨によって行き先やアクティビティを変更することも多いです。でも「雨だから中止」とはしないことが多いですね。雨なら雨の楽しみ方があるし、雨だからこそできることもあるんです。
今日はそんな「雨だからこそできること」を5つ挙げていきます。
追記:最後の注意喚起も必ず読んでください。雨の中、無理をして強行することを推奨はしていません。
1.道具の防水性のテスト
普段の山行で「雨が降ったときのために……」と念のため用意している道具ってありませんか?
雨具がその代表ですが、ほかにもザックカバーであったり、「雨が降っても大丈夫なように」と防水のスタッフザックなんかを使っていることもあると思います。
さて、その雨具、本当に水弾いてますか? スタッフザックはちゃんと防水されてる? テントやタープは雨でも快適ですか?
家でチョロチョロと水をかけてみて「うん、ちゃんと水を弾いてる」なんて思っても、いざ山に行って、何時間も雨の中を歩くとジワジワと浸みてきたり……ね。
山奥まで行って、予期せぬ雨でヒーヒーしながら下山するとき、道具のトラブルがあると泣けてきますから、雨の日にわざと近場の山を歩いてテストしておくといいです。
2.服や靴の性能テスト
1と同じ話ですが、服や靴が快適かどうかを確かめるのも大事。
そういう理由もあって、雨だからといって雨用の格好をせず、普段通りの格好で行くようにしています。そうすることで「いつもの格好が雨で通用するかどうか?」をテストします。
3.雨の中での技術を磨く
わかりやすいのは雨の中での焚火でしょうね。
雨の中で焚き火できますか?
わたしも最近はやっていなかったのですが、昔はよくやってました。わざと雨の中、近くの山に行って、濡れた枝を使って焚き火をする、と。これやっぱり訓練がいるんですよ。
最初は苦戦してましたが、慣れてくると(簡単とは言いませんが)そこそこやれるようになってくるんです。
先日、久々に雨の中で釣りに行って、そこで焚火をしてみました。ちゃんと火はつきました。やっぱり自信が湧きますし、「焚き火できなかったときのために念のためにアルコールストーブも持って行こう」みたいなことをせず「雨でも火を熾せるから大丈夫」という判断ができるようになります。
4.雨のときの道具選びを考える
実際に雨の中で山に行ってみると、「一つひとつの道具がちゃんとしてればOK」ってものでもないんですよね。
組み合わせ次第でうまくいかないこともあります。こういうのは机上の空論ではだめで、実際にやってみないと分からないことも多いです。
たとえば……ハットを愛用している人はそのままでは雨具のフードをかぶれません。ハットをしまうことになりますね。でも、フードなしの雨具を使うという手もあります。ハットのおかげで首から入る水が減るので、並の雨なら割とこれでいけちゃうものです。つまりハットと組み合わせるならフードなしの雨具(あるいは防水のジャケット)がいい、という判断もできます。
さらに言えば、季節と行き先によりますが、いっそ雨具を着ないという手もあります。じつはぼくはそのパターンが多い。雨具って蒸れて濡れるんですよね。それならいっそ潔く濡れてしまった方が楽だったりします。撥水力のある上着とズボンを着ていれば結構快適です。
(アメリカのウルトラライトトレッキング業界だと雨具なしで、むしろ乾燥しやすい薄着で雨の中を歩く人も多いです)
また、これはぼくの個人的な考えですが「ザックカバーは結局濡れるからいらない」というのも、わたしの経験からの判断です。こういうのも実際に試してみて、自分で判断します。
5.雨を楽しめればもっと山を楽しめるから
そして、これこそがこの記事でもっとも強調したいことなんですが「雨の山行を楽しめれば、もっと山に行けるようになる」んです。
都道府県によりますが、ざっくり言えば「3日に1日は雨が降る」んです(by 統計でみる都道府県のすがた2020)
つまり、あなたが山に行く日は1/3の確率で雨が降ります。言い換えれば「雨だから行かない」と考えている人は、実際に行こうと思った日のうち、2/3しかいけないんです。それでいいなら、まぁ、それでいいんですが、ぼくはもったいないと感じちゃう。
雨なら雨の楽しみ方がある。
ぼくはそう思っています。ここまで書いたように、ぼくは雨が降ると「よし、普段通りの道具で山に行ってどうなるか試してやる!」みたいな感じでワクワクして山に行きます。
先日、雨の中で釣りに行ったときは「雨だから一眼レフは使えない。だから防水のGoProだけで撮影してみよう」と自分に課題を課してみました。これも一種に実験です。そして焚火も熾し、ちゃんと飯も作りました(焚火の瞬間は雨がやんだのですが)。
行き先なんかはよく考えようね。そして自分の技量も
雨でも山を楽しむことは推奨したいのですが、行き先・アクティビティの内容は自分の技量に合わせて変更しましょうね。
たとえば晴れていても自分にはギリギリの難しい山を、雨の中で登るのは危ないでしょう。寒い時期に雨に濡れながら高所まで登るのもオススメしません。「ぼくは雨でも雨具を着ない」と書いたけど、それはあくまで釣りだとか、里山散策のときです。いざとなれば比較的簡単に脱出できるというセーフティネットがあるから、できることです。
一歩間違えれば遭難・低体温症になるようなシチュエーションで、こういう実験をすべきではないのは言うまでもないと思います。
ぼくは昔、雨になると嬉々としてタープを引っ張りだし、近くの山に入り、タープを張り、焚火を熾し、タープの下で雨と焚火の音を聞きながら本を読む、みたいなことをやっていました。すぐそこに車があるような状況ですから、雨が強くなればいつでも撤退できる、と。雨の時は雨なりの楽しみ方をすればいいと思っています。
いかがでしょう? 雨の山に行きたくなりませんか?
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