ヒヨコは生き方を誰から教わるのか?
べつにヒヨコに限らないんだけど、ヒヨコはあまりに弱そうで、自然の中じゃ生きていけないような、ただただかわいい存在で、どうやって “生き方” を学んでいるんだろうか、と考えてしまう。
しつけているつもりが、じつはヒヨコの習性をただ追っているだけだった、というお話。
「地面にあるものを食べる習慣をつけた方がいいらしい」
ヒヨコやニワトリの飼い方という動画をいろいろ見た。
その中で「最初はエサ入れから食べるが、徐々に地面にあるものを食べるように習慣づけた方がいい」という意見が聞いた。結構すきなYouTuberで、信頼している人だったので、「良いこと聞いた」ってなわけで、さっそくうちのヒヨコたちも地面に下ろしてやることに。
これまでこんな風に段ボールの巣箱に入れていたわけだが……
日中だけは、このように底なしの段ボールの枠の中で飼うことに。
地面に慣らすという意味と、地面に落ちているものを食べる習慣をつけるためだ。そのために、例の動画曰く「エサを地面に播いてやるといい」らしい。
つまり「食べ慣れたエサを地面に播いて、それを食べる習慣をつければ、自ずと地面にいる虫を食べたり、葉っぱを食べたりする癖が付くよ」ということだ。
なるほどごもっともな意見。
「それじゃぁ、さっそく餌を播くか……」
と思ったのも束の間、ヒヨコたちは地面に放した瞬間から、自発的に地面を突っつき回し、草をつつき、食べられるものを食べ始めてた。何ひとつ教えることなんてなかった。
ヒヨコに必要なものは、“地面に落ちているものを食べるようしつけること” ではなく、“地面を与えてやること” だけだった。
まだ子どももいない自分が子育て論を語ることはできないけど、よく「子どもに教わることが多い」と親になった人は言う。そういうことなのかな。
猟は猟犬に教わるとも聞いたことがある
せっかく狩猟ブログなので、狩猟に無理矢理ひも付けちゃうのだけど、猟犬の話をしていると、「人間が犬に猟の仕方を教えるなんておこがましい、人間が犬に教わるんだよ」という意見を聞いたことがある。
ただ、その人もちゃんと幼犬の頃からイノシシに触れさせたり、山を連れて歩いたりして、「慣らす」ということはやっているみたいだった。猟の仕方をしつけるのではなく、猟をする機会を作ってあげる。犬は犬のペースで学び取る。そこから人間が学び取り、獲物を仕留める。
まぁ、そういうことなのかな。
朝起きると、ヒヨコを外に出して、その様子をコーヒー片手に眺める。
そうやって眺めながら、何も教わらないのに、自分で学び取って生きていく動物の強さを見た気がした。
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