MTBで行く掌(てのひら)の冒険

非猟期の遊びとして、わたしは勝手に「掌の冒険」と呼んでいる遊び方があります。
冒険好きにオススメしたい遊びなので、ぜひ。
掌(てのひら)の冒険とは
“掌小説”や“掌編小説”という言葉があります。短編小説よりもさらに短い小説で、超短編小説とも言えるものです。原稿用紙で5〜6枚くらいの長さのものですね。
掌(てのひら)に載るくらいの小説で、掌小説です。
それにならって、掌の冒険は「掌に乗るくらいの冒険」という意味で使っています。
本来の冒険が“人類にとって未知のエリアへの命を賭した探求“を指すとすれば、掌の冒険は個人的に未知のエリアへの探求です。知らない場所を探求するのっておもしろいンですよ。
たとえば——
・近所の名もない山の頂上を目指してみる
・ちょっとした川の源流に行ってみる
・知らない林道を奥まで行ってみる
みたいな感じです。わたしはこの遊び方が好きなので、よく夜になるとビール片手に地形図を眺め「この三角点はここから入山すれば登れそうな気がする」とか「この林道を奥まで行くと、あそこに繋がるのか」といった感じで、掌の冒険の素材探しをしています。
入口しか知らない林道
とある林道がありました。じつは猟期になると、わたしも入ることがある林道ですが、車は入れないので、いつも徒歩です。徒歩だと、さほど奥まで入ることができず、せいぜい4〜5Kmも入るのが関の山。しかしその林道はまだまだ奥まで続いていることがわかっていました。
「どこまでいけるんだろう?」
地形図でこの林道の終点まで辿ってみると、15Kmくらい先で別の林道に繋がるようでした。そこで、終点側に車で回ってみたところ、こちらはかなり荒れていて、鬱蒼としています。
しかし道はある。ちゃんと繋がっていることを確認できました。
この約15Kmの林道を自分の目で見てみたいゾ!
入口から5Km程度と、終点だけは目視できたけど、その間の10Kmはわたしには未知の領域。空白の10Kmです。
ただの林道だし、たぶんたくさんの人が入ったことがある林道でしょう。難易度が高いわけでもない。
そこを探索したとて、誰かに自慢できるものでもないし、褒めてもらえるものでもない。でも自分にとっては初めてのことだし、1日もあれば達成できるわけです。
いざ出発
こんな林道探索で活躍するのがMTBです。
歩くとどうしても時間がかかります。MTBなら10Km20Kmくらい走れます。忙しい社会人にはちょうどいい。

林道に入ってすぐにヒグマの糞を発見。いいね〜

入った林道は地形図にもあったのだけど、途中で地形図にはない分岐があった。吸い込まれるように林道に入っていくと、段々と細くなっていき、最後は獣道化していきました。

獣道近くでさらにヒグマの糞。この時期のヒグマは藪の中から出てこないこともあるそうで、なかなか姿を見るのは難しいけど、たしかにいるんだよね。

もともと知りたかった、林道の終点まで到達! 最後は川沿いで荒れて、林道の体を成していなかったけど、まぁ歩く分には問題ない感じだった。北海道と言えども暑い。

最近の山遊びのひそかな楽しみがパイプ。わたしは日常生活での喫煙習慣はないのですが、こうやって山に来たり、野営したりするときだけはタバコを飲むこともあります。パイプは20〜30分くらいで吸えるので、葉巻ほど長くもなく、紙巻きタバコほど短くもなく、とてもちょうどいいですね。

「ちょっと移動して、またあとで吸いたいな」なんて思うことも多かったので、これを吸いながら、パイプの蓋を自作してみました。現地でざっくり削って形だけ合わせて、家に帰ってからヤスリをかけて、亜麻仁油を塗ってみました。まったく高級感がないけど、まぁ使えてる。

気楽に始まり、気楽に終わる掌の冒険
こういう遊びのいいところは始まりも終わりも気楽であるということ。

気負わず初めて、気負わず終わる。無理もしていないし、命もなにも賭けていない。
だけど、漠然と山歩きするよりちょっと楽しい。
余談
掌の冒険の手慰めにカメラやパイプを持っていくと楽しいですね。
このときはパイプでしたが、カメラを持って写真を撮りながらチンタラ探検するのもいいでしょう。地域的に許されているときはテンカラ竿を持っていって、1匹だけ釣っておかずにするというのもまた一興。手帳とお気に入りのペンを持っていき、景色のいいところでツラツラと思いを連ねるのも悪くない。
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