野営とパイプタバコ

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野営とパイプタバコの相性の良さを伝えたい!

いまやパイプを嗜む人なんて絶滅危惧種でしょうけど、アウトドアをやる人にはおすすめなんです。わたしなりに野営とパイプタバコの良さを伝えていきたいと思います。

※嫌煙家が多い昨今ですが、悪いのはタバコではなく、所構わず吸いまくる輩です。わたしもそういう人が嫌いです。人に迷惑をかけない場所で吸いましょうね。

わたしの野営

いわゆるキャンプ場のキャンプという行為は、もう久しくやっていません。

わたしが言う野営は「狩猟で、名もなき山に入り、その場で泊まること」です。これを強調しておきたいのは、なにしろパイプも含めたタバコ全般は煙が出るので、キャンプ場なんかだと、ご近所さんに迷惑をかけます。かなり慎重に状況を見極めないと、ヘイトを買います。

わたしの場合は野生動物しかいない、山深い場所なので、煙害について頭を悩ますことはありません。

野営の嗜好品

さて問題——

Q. 野営するとどうなりますか?
A. ヒマになります。

そうなんです。野営ってヒマなんですよ。だってメシ食って、翌日の飲み水を沸かして確保したら、もうすることないですもん。あとはダラダラとノートにその日の振り返りメモを書いたりなんかして、ちょっと道具のメンテナンスをしたら終わり。

冬の夜は長いので、もう、暇なこと暇なこと。

——というのは半分冗談なんですが、半分本当です。

焚火でも眺めながら、本でも読んでいたら、十分に幸せなんですけどね。そこに一抹の嗜好品がほしい。山での緊張を解く、なにかが……。

そんなときにパイプタバコです。

パイプタバコとは

みなさん見たことくらいはあると思います。こんなやつです。

パイプにタバコ葉を詰めて、火をつけて吸う、あれです。

シャーロックホームズのイメージでしょうかね。現代においてはほとんど見かけない喫煙具ではありますが、じつは熱心な愛好家はいます。世界的に見れば、いまでもパイプタバコの愛煙家はたくさんいるんです。

わたしは紙巻きタバコ(いわゆるコンビニで買うような普通のタバコ)は吸いません。昔、吸ってたことはありますが、今では吸わないどころか嫌いなくらいです。でも葉巻やパイプタバコはたまに吸います。

パイプタバコの魅力

パイプタバコは趣味の喫煙具として、たいへんおもしろいです。

まずパイプタバコの葉は、バリエーションが多いです。大変多い。本当に多い。純粋なタバコ葉もあれば、香り付けされているものも多いのが特徴です。コーヒー・ラム・バニラ・ハチミツ……などいろんな香りの葉があります。好みの香りを見つけるのが楽しい。

またタバコ葉はさほど高いものではありません。2000円弱でたっぷり買えます(15〜20回分)。1回あたりの金額にしたら100円程度になりますよ。

パイプ自体のバリエーションの多さも魅力です。量産品もあれば、手作り作家もたくさんいます。

パイプを集める愛好家も多いです。

わたしはあれこれ集めるわけではありませんが、それでも何本かは持っています。手に馴染むパイプが1つあれば、当面は楽しめると思います。

パイプ自体の相場はピンキリです。数千円から、数十万円までいろいろあります。嗜好品なので、一流作家による手作り品だと高いですね。

別に数千円ので問題ありません。木目やデザインに凝るようになると、ハンドメイド品(数万円)がほしくなります。わたしが持っているのは1〜2万円のものばかりで、ヤフオクで買った安いのも混ざってます。

わたしが見てきた感じだと、入門の1本目は数千円のやつでOK。2本目から1〜3万円を見ておけば、魅力的な選択肢が出てくると思います。輸入品が多いので、円安の今はちょっと高くつきますね。

※最初の1つにヤフオクはオススメしません。状態が悪いと、味も悪くなりますが、最初は区別がつかないので、1つ目は安くていいので新品を。

野営の夜

野営の夜、夕食を済ませ、あとは爆ぜる焚火を見ながら休むだけ。

そんなタイミングでザックからパイプを取りだし、葉を詰め、火をつける。焚火の香りと、パイプの香りが混ざる。何口か吸うとタバコ酔いがフワッと頭に回ってきて、身体の力が抜ける。

昔々、タバコが宗教的な起源をもつのもわかる。

山奥で、暗闇に満たされる中、焚火の火だけが灯る。パイプを吹かしていると、軽いタバコ酔いで身体から力が抜け、日中の疲れや緊張がほぐれる。この延長で神との接点を感じた人もいたのだろう。酒やタバコといった、儀式的嗜好品の存在は、動物と人間の違いの1つじゃなかろうか、なんてこと考える。

そして一日の活動を振り返る。

あのときはこうすれば良かったかな。次はもっとこうやろうかな。明日もがんばろう。

そんなたわいもないことを考えつつ、またパイプを吸う。

そのうち燃え切る頃には良い時間となり、寝袋に潜り、明日の猟に期待する。

パイプタバコにはちょっと特別な魅力があるのです。


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武重謙@やまくじ

ひとり山でヒグマを追うハンター。 狩猟系作家。宿泊施設経営。狩猟ブログ『山のクジラを獲りたくて』。雑誌『狩猟生活』『ガンズ&シューティング』などに寄稿。 著書『山のクジラを獲りたくて』(山と渓谷社) http://amzn.to/2NYn9Sv

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