メスティン再考:メスティン+焚火台+アルストで快適日帰り山行
みなさんメスティン好きですか?
わたしはあんまり好きではなかったです。なんとなく帯に短したすきに長し、という感じで、実践的にガツガツ使う道具ではありませんでした。
でも、最近は確実に主力の道具になっていて、サクッと山歩きをするなら、メスティン一択と言っても良い状態です。
改めて考えるメスティンのこと。

クッカーの思想
まずこの手の道具を考える上で重要になるのは思想です。
思想があり、スタイルがあり、それをサポートする道具がある。その順序で考えてこそ、道具は生きてくると思っています。
まず、私の思想は「生活するように山を歩きたい」という原点にあります。
UL系で、チタンクッカーで、フリーズドライで……というようなスタイルに興味がありません。極端な時短にも興味がありません。生きることとは食べる事、と本気で思っているので、食べる事にいい加減になりたくないな、と思っています。
といっても、豪勢な食べ物とか、高級な食材とか、そういう意味ではなく、シンプルな物を丁寧に食べたいな〜という感じでしょうか。
だから、山でも米を炊いたり、麺を茹でたり、簡単なものを調理したりもします。そういう時間を無駄だと思っていません。
クッカーは2個
そういうスタイルだと、クッカーは原則として2個はほしくなるんです。
1つで炊飯。
1つでおかずやみそ汁。
ここにフライパンを足せば、米、みそ汁、炒め物、といった具合に大満足の食事を用意できます。1つしかないと、実質、湯沸かしで終わってしまうんですよね……。まぁ、米炊いて、ふりかけとか、インスタントの食材をオカズにする、という選択肢はありますし、そういうときはわたしもあります。でも、私としては満足度は低いと思っています。
メスティン親子
昔、メスティンって1つしか持ってなくて、独特な形状のせいで、他のクッカーとの相性も悪いし、クッカーを2つ使いしたい自分としては使いにくかったんですよね。本当にお茶を作るくらいのときしか使っていませんでした。
ところが、DAISOが小さなメスティンを発売したことで、ガラリと変わりました。
ちょうど、普通のメスティンの中に収まる小さなサイズ。小さいけど1合炊きなので、ソロでの1食分なら文句ありません。
アルストでの収まり良し
山での火器はアルコールストーブか焚き火です。アルスト使用時の収まりがいいんですよ。たとえば下の写真を見てください。
なにか問題があるわけでもないけど、「ぶつかったら倒れそう」っていう、不安定な感じ、わかります?
使えるか使えないかで言えば問題はない。でも微妙に収まりが悪い。その点、メスティンは背が低いこともあり、安定性が高いように感じます。
その安定性を活かして、わたしはこんな感じで亀の親子のように重ねて使うことさえあります。
大きい方のメスティンで炊飯しながら、その上に小さいメスティンでお湯を温めます。もちろん沸騰はしませんが、じわりと温まります。炊飯が終わったら、上下を入れ替えれば、米を軽く保温しつつ蒸らし、小メスティンで湯沸かしができるというわけです。

そうすると、こんな感じで大満足の昼ご飯ができます。
焚火台での収まりも良い
焚き火台を日常的に使うので、焚き火台の上での収まりの良さも重要です。
丸型クッカー2個だと「乗るけど、ギリ」って感じですが、メスティンならなにも問題ありません。倒れたりしにくいし、面積的にも、焚き火台の上をきっちり使い切れるので、面積効率がとても良い気がします。
またフライパンとメスティンも相性が良く、どちらかを木の上に直接置いてしまえば、同時に調理ができます。
この焚き火台+メスティン2個という組み合わせは、私の中で鉄板になりつつあります(ってかなっています)。
メスティンでできないこと
メスティンでできないこと、苦手なこともあります。
まず吊せないということですね。焚き火台を使わず、直火の焚き火の場合、吊したくなることも少なくありません。その点はうまくいきません。
そして、小さいが故に湯沸かしがちょっとしかできないということです。
具体的に言うと、泊まりでの山歩きだと「翌日分の飲料水作り」が大きな夜の仕事になります。
たとえば2リットル程度の水を作りたいとして、メスティンを何回沸かせばいいのやら……。
また、同様に、炊飯も1〜2合程度しかできないので、「翌日の朝ごはん、昼ご飯の米も炊いておく」といったことはやりにくいです。
結論として「そのときの1食分を作るだけ」ならばメスティンはとっても使いやすいということ。翌日分のことまで考えるなら、やっぱり焚火缶だとか、もうすこし大きめのクッカーを選ぶでしょう。
バッグでの収まりも良い
日帰りで、荷物が少ないときなど、バッグの中でも収まりが良いです。日によってはウエストバッグにメスティンを入れていくことさえあります。
メスティン+焚き火台+アルストという組み合わせは、日帰り山行の幅をグイッと広げてくれた気がして、わたしはとても気に入っています。
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