【日本一の星空】長野で旅館を始めました【星降りの宿 やま星】
ご無沙汰です。
SNSではお伝えしておりましたが、長野県阿智村にて旅館の経営を始めました。
その旅館のご紹介と、わたし自身の今後の展望をお話させてください。
天然温泉 阿智 星降りの宿 やま星
阿智村をご存じでしょうか?
知っている人は知っている。知らない人は知らない。そんな村ですよね。
じつは環境省認定の「日本一星空がきれいな村」なのです。一気に興味が湧いてきませんか?
長野県南信州に位置し、長野・静岡・岐阜の県境あたりにあります。東京からだと遠く感じる人もいると思いますが、ちょっとしたドライブだと思ったら楽しい距離ですし、日本一の星空が “ちょっと長いドライブ” で見られるなら、その価値あるんじゃなんですか?
そんな阿智村の温泉旅館&グランピング施設を経営することになりました。それが “星降りの宿 やま星” です。
いろいろ自慢はありますが、大変ご評価いただいているのが、ミシュランガイド1つ星を獲得した西麻布「常」の常安氏が監修したお料理です。メインに宮崎の尾崎牛、そして多くの食材を地元長野の自慢の品々で取り揃えた囲炉裏料理です。
語り出せば止まらない自慢のお料理です(囲炉裏料理|やま星)。
尾崎氏は平成9年度に農林水産大臣賞を受賞しており、秀逸な和牛生産者としても知られています。「尾崎牛」は生産者の名前を冠した単一生産者ブランドで、松坂牛や宮崎牛等の既存の地域名称による呼称ではありません。通常の牛肉販売の流通とは異なり、既存の中間流通を経由せず、株式会社牛肉尾崎商より首都圏の販売を任された当社が、直接仕入れて販売しています。
現在は月間出荷頭数60頭、うち30頭が国内流通、30頭が海外36ヵ国に輸出されています。
尾崎牛のお店
旅館にご宿泊だと囲炉裏料理で、敷地内に4つのグランピング施設もあり、こちらにご宿泊いただくと、南信州牛を使ったBBQを提供します(グランピング|やま星)。
お部屋はモダン和風なイメージで、すべてのお部屋が日本古来の “色” をコンセプトに設計されております。スイートルームはプライベート温泉付きで、スタンダードルームは室内はシャワーで、別途、檜や十和田石を使用した天然温泉浴場を備えています。
その他にも予約制のプライベートサウナを屋上に設えており、プライベートな休憩スペースで横になって星空を眺めることもできます。ドボンと浸かれる水風呂は湧き水の掛け流しです。
——とまぁ、他にも自慢は色々ありますが、最後に1つ自慢したいのが、スタッフの心配りです。旅館は7室、グランピングが4室の小さな施設ですので、一人ひとりのお客さまにちゃんと向き合った、臨機応変なサービスを提供できるよう、努力しています。
とまぁ、自慢の宿なんです!
ちょっと宣伝っぽい文章が続きましたが、本当に自慢のスタッフがいる、自慢の宿です。
これを書いている今日もメンバーでミーティングしていました。
「寒くなるから、こんなサービスをしたい」
「こうすれば喜んでもらえると思う」
そんなことを話し合うミーティングです。今も良い旅館ですが、明日はもっと良くなる。そう思える宿なのです。
やまくじはなにを目指しているのか?
“やまくじ” は狩猟の話を通じて、みなさんに知ってもらったと思っています。このブログもそう。本もそう。
でも、言うまでもなく狩猟だけをやって生きているわけではありません。今は北海道稚内市でゲストハウスを経営しつつ、今日ご紹介した阿智村のやま星を始めたところです。
ぼくには、ある原体験があります。
23歳くらいのときでしょうか。会社員として働き始めて1年ほどが過ぎた頃、「大人なんだから、良い店も知っておきたい」と思い至り、清水の舞台から飛び降りるような思いで、食事だけで1万円くらいするお寿司屋さんに行きました。大人はそういうところに行くものだ、という青い理想像を持っていたのかもしれません。
そこでコースのおつまみを食べ、一貫ずつ提供される握りを口に運びながら、無表情を取り繕いながらも、腹の底から感動したのを覚えています。20歳そこそこの若造です。緊張していることもバレているでしょう。そんなぼくに対しても、丁寧に、気持ちよく、心遣いのある優しい接客をしてくれました。
「人は時々でいいから特別な時間を過ごすべきだよ」
——と思ったのです。いつもの馴染みの店で、慣れた料理を食べるのもいい。安いビジネスホテルに泊まるのもいい。だけど、1年に1回でも、2年に1回でもいいから、グッと素晴らしいサービスを受けて、「わぁ!」と笑みがこぼれるような最高の体験をしたい。
そう思ったんです。
誤解しないで欲しいのは「高いお店に行こう」と言いたいわけではありません。
たとえばわたしたちが経営する稚内のゲストハウスモシリパは地域でも最安の施設です。でも、ここで提供したいものも、変わらず「特別な時間」だったりします。
夏場はホテル代が高騰する稚内。もはや普通の人は泊まれないレベルになることもあります。
「だけど、モシリパさんがあったから稚内に来られたよ」
そう言ってもらえることも多いです。高級で得られる特別な時間もあれば、安いからこそ提供できる特別な時間もある。形は違えど、願いは同じ。
そして、ゆっくりでもいいから、そういう施設を増やしていきたい。それがぼくらの目標です。
なんで阿智村? なんでやま星?
阿智村のすごいところは観光局の若さです。
阿智村の人口6000人弱。小さな田舎の村です。そんな地域の観光局の話を伺ったところ、20〜40代の若いスタッフが多い。そのうえ、その若いセンスを活かして、ACHI BASEというコンセプトカフェを開業したり、日本一の星空というブランドを勝ち取ったり、とにかく「地域を盛り上げていこう」という決意を感じ取りました。
宿泊施設は場所を変えるのが困難な業種です。地域が衰退すれば、宿泊施設も道連れです。
だから地域が盛り上がっていることは大変に価値のあるものだと思っていますし、一事業者として、逆に地域に貢献し、一緒に盛り上げていく姿勢も重要です。
そういう地域の魅力を感じたことは阿智村を選んだ大きな要因でした。
そしてやま星も若い施設です。
開業は2022年の夏。2年ほど稼働し、その経営権を買い、わたしが承継しました。
歴史ある旅館……。伝統的な旅館……。魅力的ですよね? でもそんな旅館にだって1年目、2年目があったわけです。わたしはまだ3歳児のやま星を、100年続く旅館にする、という目標を持っています。
短期的に儲かる施設ではなく、末永く改修を加えながら、時代とともに変化しながら、いつのまにか100年が経っているような、そんな旅館です。お客さまも2世代3世代と引き継ぎながらリピートしてくれるようなそんな施設です。
ぜひ遊びにいらしてください。
ぜひ泊まりにいらしてください。
上記公式サイトから公式の予約サイトに飛ぶのが最安です。ご希望なら楽天トラベルやじゃらんでも予約可能です。
お待ちしております。
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