日が暮れたら読みたい狩猟関係の小説5選
鉄砲を使った狩猟は日の出から日の入りまで。
だから、日が出ている間は山に行き、日が暮れたら家で本を読む。そんな生活を夢見て生きています。
そんな日暮れ後に読みたい狩猟関係の小説を5冊ご紹介してみます。だれかの夜長の友になりますように。
老人と狩りをしない猟犬物語
書評『老人と狩りをしない猟犬物語』狩猟禁止論者による狩猟小説
上のリンク先でも書評的なものを書いていますが、そこでも紹介している次の文章がぼくには印象的だったんです。
老人は最初、老妻が田畑の周辺を花で飾り始めたのをみて、ムダな労力を費やすものだと思った。それは、花はあるに越したことはないが、何も田畑まで飾る必要はないのだ。ところが、老妻は植えた花が咲き乱れる頃になると、しきりに村の友人を家に招くようになって、老人は悟った。奥山に離れすぎた殺風景な我が家に、老妻は引け目を感じて友人をお茶に招くに招けなかったのである。
まったく狩猟とは関係ないんですが、とても心に残る短いエピソード……。
そして、タイトルが好きすぎて、忘れられないんですよね。
黄色い牙
書評『黄色い牙』エンタメ性が高く、風刺も効いている小説でした
いわゆるマタギ物になるのですが、これがなかなかに印象的な作品なのです。Amazonの紹介が分かりやすいように思います。
近代化に向かう日本社会のなかでしだいに滅びに向かうマタギ社会の悲哀が伝わってくる。
近代化とマタギという舞台は、それを聞いただけでおもしろそうに感じますよね。
邂逅の森
これまたマタギの物語。そしてこれもまた、社会の流れ、文明開化の流れの中で神や霊的なものを全面的に受け入れる親の代のマタギと、そういったものを全面的に信じているわけではない子の世代のズレが描かれています。
こういう社会の流れが生む溝って、ドラマがあるんですよね。好きな小説です。
ちなみに、森シリーズとして、3部作になっています。1作目が気に入ったら、ぜひ2〜3作目もどうぞ。
狩猟家族
ここまで挙げてきた作品に比べると、サラリとした穏やかな作品かもしれません。しかしその中で交錯する価値観が、良いアクセントになります。小説を読み慣れない人にも進めたい1冊です。
息子と狩猟に
服部文祥氏らしい小説。自然のルールと、人間のルール。随所にこの待避が描かれていて、「ああ、そういえば、自然の中にそんなルールないよな〜」と思い出す。たとえば人を殺してはいけないのは、それが法律だからだが、自然の世界で同族同士の殺し合いは日常茶飯事であり、自然界のタブーではない。
非常に思想の強い、メッセージ性の強い作品ですね。ぼくは好きです。
小説読もうぜ
ぼくは小説が好きです。
小説という表現技法が好きです。
ノンフィクションやハウツー本では絶対に描けない物が、小説では描けます。
みなさんのお気に入りの狩猟小説があれば、教えてくださいね〜。
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