狩猟を始める時の定番猟法5選について雑談
独断と偏見による「狩猟を始めるときの定番な猟法」を5つ挙げつつ、それぞれに対して勝手に意見してみようという試みです。
ぼく自身は「マイペースに単独大物猟」パターンなので、それだけは実感を持って書けますが、それ以外は言うまでもなく勝手なことを書いているだけです。いろいろご意見ください。
1.まずは巻狩で先輩から学ぼうパターン
大物猟をやるなら定番中の定番が巻狩に参加することですよね。これはいろんなメリットがありますよ。
まず右も左も分からない新人ハンターにとって、「よし、君はあそこで待ってなさい。獲物が来たら撃つんだよ」と誰かに段取りしてもらえることはすごい安心感だと思います。
安心ではありますが、言うまでもなく簡単という意味ではありません。
来る獲物は犬や勢子に追われているわけで、全力疾走モード。どのルートを逃げてくるか? 走っている獲物を撃ち止めることができるか? そのときの安全確認ができるか? 課題はたくさんあるでしょう。
外せばみんなに笑われるかもしれない、という緊張感もあるかもしれません。
良い猟隊に入れれば学ぶことは底知れず。単独で過ごす3年を1年くらいで凌駕しちゃうんじゃないかな〜ってくらい経験値が溜まると思います。一方でダメダメな猟隊があるのも事実で、ひどいと違法行為を推奨していたり、新人はまず獲物が来ない場所にあてがわれて「1年いたけど、1度も獲物を見てない」なんてことにもなるかもしれません(良い猟隊でも、結果的に獲物に出会えないことはありえますけどね。それは別の話)。
誰かに良い猟隊を勧めてもらえたら、良い体験ができると思います。
2.1人孤独に単独猟パターン
ぼくがこのパターン。良い猟隊に巡り会えず消去法的に単独猟になる人もいれば、最初から単独猟がしたくて鉄砲を持つパターンもあると思う。ぼくは後者かな。
巻狩と違って、他人に翻弄されない分、あらゆることが「自分次第」になってきます。
獲物が獲れるかどうかも自分次第。猟期になるまでにあっちこっちの山を歩いて、猟場を探索し、獲物の見つけ方を練習しなければ、なかなか獲物には恵まれません。
安全管理も自分次第。誰も「ちゃんと弾抜いた?」と声がけしてくれないし、「弾入れて行動しちゃダメだよ」と注意する人もいない。とにかく自分次第。
あまりほかのハンターが来ない猟場を見つけられるかどうかも自分次第。
どんな鉄砲で、どんなナイフで、どんな道具を背負って歩くかも自分次第。
巻狩なら自分が獲らずとも、仲間が獲った肉をもらえるはず。単独だと自分で獲れなければ肉はゼロ。
結構孤独です。
3.カモ獲って鴨鍋パターン
人によっては「大物猟よりも、カモ獲りたい!」っていう考えもありますね。
かくいう私の父は40年近い狩猟人生で、カモ・キジ以外は獲ったことありません。毎年毎年、毎週毎週、カモを獲ってました。だから冬になると我が家は鴨鍋三昧。小学生の頃、先生に「好きな食べ物は?」と訊かれて、「カモ!」って答えたら、お前は贅沢なもん食べてるな〜と言われたのを覚えています。
そんな家庭だったから、カモ猟の奥深さや幅広さの片鱗は知っているつもりです。
水辺を歩き回ってカモを見つけて撃つもよし。デコイを並べて待つもよし。船に乗ってカモを探し回って撃つも良し。
狩猟はカモに始まり、カモに終わるってエライ人が言ってました。
ただ初心者が始める時に少し手間取るポイントの1つが、水辺は総じて人の生活圏に近いという現実なんです。河川敷・湖の畔など、犬の散歩やらジョギングやら、地域の生活者が通るものです。みんなが好意的なら良いんですが、「鉄砲怖い」という人もいるし、狩猟反対の人もいるわけで、ちょっと気を使います。
良い猟場に恵まれれば、とても楽しい猟になりますよ。ぼくは毎シーズンちょっとだけ獲りに行きます。
4.エアライフルで居鳥を狙撃パターン
今や「古い!」と言われそうですが、マンガ『山賊ダイアリー』で有名になったエアライフルでの鳥猟。
散弾銃と違い、音が静かなので生活圏が近くても音を気にせず撃てるはずです。そういう意味では取っつきやすく感じる人もいると思います。ただスコープも必要で、エアタンクやらなんやらで、じつは散弾銃よりも高く付くという面もあります。最近は装薬銃の弾の値段も高くなってきているので、どちらがお得か分かりませんが……。
スコープを付けて、じっくり狙って撃つタイプの銃になるので、その狙撃的なスタイルにおもしろさを感じる人もいるはず。個人的にはめちゃくちゃやりたいです。もうちょっと生活が落ち着いたら、エアライフル買おうかな、とマジで思ってます。
最初からエアライフル狙いの人も、散弾銃も持っておくといいんじゃないかな〜、というのがぼくの気持ち。頻繁に持ち出すのがエアライフルだとしても、散弾銃も使っておけば、ライフルまでの10年のカウントダウンが始まります。眠り銃はダメなので、ちゃんと使わないといけませんが、選択肢としては覚えておいて良いと思います。
そして、鳥を食べる上では、散弾よりもエアの方が適してるんじゃないかな。散弾はどうしても肉に弾が入ってしまいますが、エアライフルなら自分次第でヘッドショットなど、肉を痛めずに捕獲出来ます。
やりたいな〜。
5.自作か購入か、くくり罠パターン
くくりわな猟に憧れるパターンもありますよね。千松信也さんやカメ五郎さんを通じて憧れた人もいるはず。
稀によくあるのが「銃を使わない分、気が楽」という考え。くくりわな猟の魅力はめちゃくちゃ分かるものの、罠の方が気楽、というところだけは違うと思うので、よく考えてください。
でーーーっかいイノシシがかかったとき、はたして鉄砲なしで仕留められますか? 暴れて、くくり罠が切れたり、足がちぎれたりして、突進してくるかもしれません。そうじゃなくても、罠にかかっても、かなり動けるので、それを叩いたりするのも大変だし、実際に事故も多いです。
また、猟場の問題も想像できます。
猟場の縄張り問題って聞いたことありませんか? まぁ、問題にならないこともあれば、「ここはオレの猟場だ」と主張されて、面倒な思いをした人もいるものです。歩いて獲物を探すスタイルならば、ある意味、そういう人に出会ったら、その場を去れば済む話ですが、罠だとそうもいかないこともあるでしょう。
かといって山奥に設置すると見回りが難しいので、アクセスが良くて、獲物がかかっても危なくなくて、そもそも獲物がよく通るところが狙い目になるんでしょうけど、取り合いになるのは目に見えてます。
いい感じの場所に出会えたら幸せでしょうね〜。
ただ、ほかの猟以上に「駆け引き」「頭を使う」という要素が多いんじゃないかな、と思っていて、やらない自分から見ても、めちゃくちゃ奥深さを感じています。
いろんな猟が、みんなおもしろい
同じ狩猟でも、十人十色で、いろんな人がいろんな楽しみをしているものです。
単独猟と言っても、いざ一緒に歩いてみると、ぜんぜんスタイルが違ったりもして、いわゆる名前の付かないスタイルってのが山ほどあるわけです。
最初は誰かのやってるスタイルを真似しつつ、気付いたら、「だいたい、いつもオレはこんな感じ」という自分のリズムやスタイルができあがってくると思います。
ぼくも先人たちのマネですもん。
とにかくいろんな猟が、みんなおもしろい!
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