【自営業】狩猟と地方移住とお金の話(あくまでぼくの経験談)【副業】
狩猟を始めて、「もっとどっぷりやりたい」と思うようになると、“移住” という言葉がチラついてくると思います。
都会からだと猟場へのアクセスも悪く、会社員だとせいぜい週末しか出猟できません。もちろんそれはそれで問題はないのですが、たとえば「急な降雪、サッと山に行きたい」とか「週末に丸一日出猟するよりも、頻繁に2〜3時間の出猟をする生活をしたい」といった形で、移住に思いを馳せる人もいるのではないでしょうか?
そうなると、どうしても避けられないのが仕事とお金の話です。そのあたりの、ぼくなりの経験談をサラリと書いてみたいと思います。
移住先に仕事はないよ
基本的に狩猟ができるような地方に行くと、仕事はありません。
なんでもいいなら、そりゃ求人情報はありますが、望んだ条件にはならないことが多いです。もちろん例外はあるでしょう。だけど、ないものだと思った方がいいと、ぼくは思います。
いや、たとえあったとしても、自分の求める職種、職場、ライフスタイルになる確率は低いです。猟期になっても休みを取れず「たまの休みにどうにか出猟する」っていう生活になるとしたら、移住の楽しみが半減しそうです(そういうライフスタイルを否定する気はありません。それでいいなら、あなたにとってそれが正解だろうと思います)。
自営業・起業が普通
じゃ、どうするかと言えば、自営業とか、起業とか、とにかく自分で仕事を作ることです。
移住して驚いたのは自営業の多さ。こっちで仲良くしている人の多くは自営業とかフリーランス系の人ばかり。あるいはパート・バイトなどをしつつ、フリーの仕事もして、なんて感じで組み合わせている人もいます。
「自分で仕事を作る」なんて言うと大袈裟に聞こえますが、なにも「次世代のGoogleを作ろう」なんて話じゃないんです。
その地域で需要のありそうな “普通のこと” をやればいいんです。といってもぼくは起業家じゃないから偉そうには言えないんですが、ぼくならそう考えます。
たとえばぼくはゲストハウスを経営しています。べつに難しいことをしているわけじゃありません。
ぼくの周りで言えば、スポーツのインストラクターだったり、デザイナーとして地元の中小企業のWebサイトを作って管理したり、工務店関係の仕事をしていたり、看板屋さんだったり、スーパーのオーナーだったり、カフェだったり、飲み屋だったり……。
別にみんなお金持ちってこともないんでしょうけど、普通に暮らせるくらいにはやれています。
自営業なら、働き方は自分次第。
たとえばぼくは冬は宿を閉めて、あとで説明する「副業的なこと」に注力し、あとは自由に猟に出ます。
たとえば冬は休みを多めにするとか、午前中はしめちゃうとか、仕事のリズムを作ることで、山に行きやすくすることもできるかもしれません。従業員を入れていれば、その従業員に任せる部分を増やすことで、自分の時間を作ることできそうです(丸投げはいかんでしょうけどね〜)。
でもいきなり自営業って大変ですよね
とはいえ、急に自営業をやろうったって大変です。もともと下地があるならともかく、「さぁ、田舎に移住してカフェを!」っていきなり突っ込んでもそれなりの収入になるまでにちょっと時間がかかるかもしれません。
というわけで、「将来、移住したいな」と思っている人にオススメしたいのが、オンラインでできる副業です。
ぼくの場合はブログや雑誌のお仕事ですね。大金じゃないんですよ。波はありますが、月に慣らしてせいぜい数万円ってところでしょうか。でも、この数万円が効くんですよ。
移住した当時の心の支えでした
ぼくが移住してきて宿をオープンするにあたり、開店準備で3ヶ月かかりましたし、お客さんが来てくれるようになるまでさらに時間がかかります。その期間って、ひたすら出費ばかりなんです。腹が減っては食費。移動すればガソリン代。生活基盤を作るために家具やら生活家電やら必要なものは山ほど……。そんな中、足りないとはいえ「毎月数万円が入ってくる」ってことはかなり心の支えでした。
仮に月に “5万円” が入ってくるのであれば、それはつまり毎月の貯金の減り方が5万円分だけ少なくなるわけです。重要なのはその金額っていうより、「少なくとも収入がゼロじゃない」っていう心の支えでしたけどね。
また、考え方の1つとして、副業は限定的な「貯金」であるとも言えます。毎月5万円が入ってくるのであれば、年間で60万円の収入です。それを「月に5万円だけおろせる」という仕組みなんです。
いざとなれば、この5万円にあたる活動に力を入れて6万円〜7万円〜8万円と増やすことは不可能ではありません。もし本業が苦しくなったら、そうすることも考えてました。
もしこういう収入がなかったら、本当にバイトしたくなっただろうと思います。
自営で何かを始めるとき、「バイトをしながら自分の仕事をする」っていう人も少なくないんです。その部分をオンラインの副業で賄えるとしたら、こんな嬉しいことはないですよ。
さらに言えば、ぼくが冬の間、宿を閉めていられる理由の1つは副業にあります。少なくとも収入がゼロにならない安心感があるからこそ、やれるんです(まぁ、観光業の閑散期だからってのが最大の理由ですが)。
もし「数年後に移住したいな」と思っているなら、今のうちから月に数万円稼げる、場所と時間に依存しないお仕事を作ることをオススメします。
オンラインでの副業ってなにがあるのよ?
オンラインでできる副業って言われてもピンとこない人もいると思います。
その代表は、まさにいま読んで頂いているブログとか、YouTubeみたいなコンテンツ+広告のモデルでしょうね。ブログに関しては少しはやってきているので1つ言えることがあって、ブログである程度のアクセス数をだすために必要なのは「人気」ではありません。googleで検索してもらえる基盤作りです。
別に人気者でなくても、たくさんの人が検索しているテーマについて愚直に書いていれば、人は来てくれるし、それに伴って少しは広告収入になります。ぼくのブログも、毎日安定した人が読んでくれています(世間の人気ブログのように多くはないですけどね)。
ほかにもいろいろありますので、パッと思いつくものを挙げていくと——
- アクセサリーを作って売る。
- ココナラのようなサービスを使って、特技を売る(チラシを作る、ロゴを作る、習字で清書するとか、かなり幅広い需要がある)
- 写真を売る
- せどり
※個人的にはこの手の「作って売る」「やってあげてお金をもらう」というモデルをやりつつ、ブログやYouTubeのようなコンテンツも提供していくのがオススメかな〜。アクセを売りつつ、アクセの作り方の解説動画を作る、みたいな。
駆除の報奨金で生きていくとしても……
「狩猟で地方移住」というキーワードでもう1つ外せないのが、有害鳥獣駆除の報奨金です。
これを頼りたい人もいると思います。もちろん、頼れるなら頼ればいいです。使える制度は合法的な範囲で使えばいいですよ。
でも、これだって「移住してすぐにもらえるお金」じゃないんです。まず入金までのサイクルが長い……。地域によっては入金が年に2回だったりします。また、そもそも獲れるまでのサイクルも長い。移住してすぐにポンポン獲れるとは限らないですもん。そして駆除隊に入れてもらえるとは限りませんし、そこでのお金の分け方も地域によってまちまち……。
だから、なにか自分で副業を1つ持っておくといいと思うんです、ぼくは。
要するに自営業+副業
まぁ、ぼくがこのタイプだったからってだけの話なんですが、移住するなら、自営業をやることを前提に、副業を組み立てておくってのがいいかな〜と感じます。
もちろん、この副業にあたる部分を他の方法でまかなうのもありです。たとえばバイトをしながら、自営業を立ち上げるとか、地域おこし協力隊で収入を得つつ、自営業の道を模索するとか。そういう選択肢の1つにオンラインでできる副業もあるよって話です。
最後にもう1つだけ、強調しておきたいことがあって、それは「移住は若い方がいいですよ〜」ってこと。
新しい仕事を始めるにしても若い方が体力あるし、周りの人からも可愛がってもらいやすいです。だって、65歳で移住してきたおじさんよりも25歳の若者の方がぜったい可愛がってもらえます。「兄ちゃん困ったら相談しろよ〜」とサポートしてもらえますよ。
そういうサポートをしてもらうことが重要なのではなく、そうやってサポートしてもらう関係の中で仲間や友達が増えたりするんです。ぼくは36歳くらいで移住したんですが、もっと若くても良かったと思ってますよ。
まぁ、今日の話はとにかく自分の経験から思ったことです。いろんなやり方があるのは知っています。
でもちょっとは安定した副業を作っておけば、移住しやすいのは事実なので、ピンときた人は準備してもいいと思いますよ〜。
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