ゲストハウス開業時の判断で「よかったぁ」とおもったこと
突然ですが、ぼくは北海道稚内市でゲストハウスを営んでいます。
2019年7月にオープンしているので、やっと丸1年ってところですが、実際には7〜8月が大観光シーズンであり、それを「2度乗り越えたところ」っていうのが自分の感覚です。
ここまで運営してきて、自分なりに「今のやり方・始め方」でよかったな、と思ったことを羅列してみたいと思います。
その中には「狩猟のある生活」の実現に向けたポイントもあるので、狩猟をどっぷりやりたい人のヒントもあるはずです。
観光地でよかった!
田舎に移住してゲストハウスを開いて……。
なんて言えば夢がありますが、結果的に僕は地方のちょっとした観光地でゲストハウスを開きました。北海道最北の町、稚内です。
そのおかげで集客にはまったく苦労しませんでした。1年目からお客さんはたくさん来てくれて、2ヶ月目は毎日のように満室というありがたい状態。
よっぽどお金持ちで「数年は客がいなくてもOK」と思えるなら別ですが、凡人のぼくらは本当に良い判断をしたと思っています。
駅チカでよかった!
広々した大自然の中にある素敵なゲストハウスみたいな絵面を理想として想像する人も多いと思うんです。ぼくもそういうの好きです。まわりは自然ばかりで、家を一歩出れば山遊びができる場所なら最高ですよね。
でもぼくは駅から徒歩4分というわりと好立地にオープンしました。庭もなくて、犬も飼えない立地です。でもね、だから集客できたんですよ。たとえ稚内という町でも「駅から離れた静かな場所」なんて選んでいたら、たぶん今の倍は苦労したと思います。
苦労すること自体はイヤじゃないですが、お金に余裕があれば、気持ちに余裕ができます。
2件目、3件目と宿を増やすことがあれば、そのときはちょっと理想的な立地で勝負してみるのもアリだと思っています。
冬を休みにする事業計画にしてよかった!
ぼくはちゃんと事業計画を作りました。毎月の売上と経費を予算として計算し、商売上成り立つかどうかを考えるわけです。
そしてその時点で「冬は休業」する前提にしていました。
もともと冬は観光のオフシーズンなので、開けたところで大した集客もできないだろうという判断です。もちろん、将来的には「冬の需要を創出して——」という起業家っぽいことも考えていますし、じつはすでに地元の観光協会とそういう話を始めています。
が、しかし、そんないつ実現するか分からないことを直近の計画に入れても仕方がないです。
「冬はしめる」
それでもうまくいくように計画を立てたので、安心して冬はしめられますし、そのおかげでぼくは大好きな狩猟に取り組み、執筆業に深く取り組む時間ができるわけです。
初期投資を我慢してよかった!
最初、当然物件をリフォームしていますが、極めて最低限だけのリフォームです。
本当だったらやりたいことはまだまだあるんです。ほんとに。だけど最初は「開業できる最低限度で」という線を引いて、「このままでもオープンできるけど、本当は直したい」というものはすべて我慢しました。
うちは安宿です。投資が増えれば当然それはお客さんから回収しなくてはいけません。
でも、安宿が安くなくなったら……それはなんだ?ってなわけ。
さらに言えば「1年目2年目あたりは売上が乱高下するだろうし、予算通りにいく確証はないし、想定外のトラブル(ボイラーの故障など)があれば、激しい出費が発生するかもしれない」という不安があったので、少しでも手元に現金を残しておこう、という考えでいました。
そして起きたのが「コロナ」です。
じつは開業時にちょっと多めにお金を借りていたので、それを使って理想を求めても良かったんですが、我慢して現金で残しておきました。それが今生きましたね。コロナで売上が大激減する中、潰さずにやっていけるのはこのお金があるから。
本当に良かった。
人をあまり雇わなくてよかった!
「軌道に乗ったら人を雇って、自分も一歩引いた運営ができたらいいな」
というのが僕の目標です。だけど「最初の2〜3年は人を雇わず、自分の根性で乗り切る」とも決めていました。
人件費をケチってるってことですね。はい。
だけど、そのおかげで運用上起きるトラブルは全部自分で解決し、ある程度整理して行くことができていますし、まさにいま「コロナ」の真っ只中でも営業できるのは、人件費という大きなコストがないから。
でもこれは来年からは変えたい。人を雇いたいと思ってます。
まとめると「小さく始める」こと
結局、どれも同じことで「最初は小さく始めること」がぼくには合っていたようです。
将来は大きくしたいという気持ちがありますが、最初から大きなリスクを背負うのもイヤだし、大好きな狩猟などに取り組めなくなるほど多忙になるのも本望ではありません。
もしみなさんも自営業で何かを始めるなら、「どうすれば小さく始められるか」を考えると、気持ちが楽になるような気がしますよ。
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