夏の猟場歩きで痛感した動物探しの難しさについて

最終更新日

最近、時間があるときは射撃に行ってばかりだったので、猟場歩きをしていませんでした。

しかし猟場を歩くのはとっても重要なことだと思うので、ちょっとした空き時間を見つけて猟場候補地を歩いてきましたよ。

シカに出会えればいいのですが……。

夏の動物探しは困難極める

さて、山に入った瞬間に痛感したことは視界の悪さ。

こんな景色の中で動物探せますか!?

上の写真の中にシカがいるとして、見つけられるでしょうか? 動いてくれればガサガサとした物音で分かるかもしれませんが、シカは人間が近くにいるからと行ってすぐに動きません。むしろピタリと静止してやり過ごそうとします。

上の写真にシカがいるとは思っていませんが、もしかしたらわたしをやり過ごそうとジッとしているシカがいる可能性を捨てきれないのです。。それくらい視界が悪い、というわけ。

視界の悪さだけじゃない

この時期の難しさは視界の悪さだけじゃありません。

トゲつきの植物が多いのです。たとえばわたしが見分けられるもので、この日見かけたのはタラノキやサンショウ。こいつらがあっちこっちにいます。わたしには名前が分からない他のトゲつきの植物も多数あり、ほとんど5分に1度は棘に悩まされる始末です。

もちろん長袖・長ズボンで山に入っていますが、棘から完全に身を守れるほど厚みがありませんでした。とくに上着。薄いシャツを羽織っていただけなので、ほぼ無力。ないよりはマシという程度。

かといって分厚い上着を着るわけにもいかないので、なにか丈夫な素材のシャツがあれば捗るでしょうね。

苦戦する新しい痕跡探し

もう分解が進んでいるシカの糞

晩冬にはよくシカを見かけた場所なのですが、今日は新しい痕跡を見つけることさえできません。上の写真のように古い糞を見かけるばかり。

足跡も古いものが多く、しばらく「もしかしてこの辺に鹿はいないんじゃ!?」と思ったほどでした。

しばらく歩いて、ようやく少しは新しそうな足跡を見つけ、それを追ってやっとのことで「まあまあ」新しそうな糞を見つけるに至りました。

足跡や糞を見て「これはいつの足跡」と判別できるような知識がわたしにはありませんが「極端に古い、まあまあ新しい、すごく新しい」くらいの見分けはつきますので、まあまあ新しい足跡を追いました。

休憩

足跡を追っていると、自然と下草・灌木の少ない(つまり棘つきの植物も少ない)エリアに出ました。一気に見通しがよくなります。

「鹿も歩くには開けた場所の方が歩きやすいのかな?」

なんて想像しましたが、どうなんでしょうね? 尾根の上から下の谷間、向こうの尾根と、見晴らしがいい場所で休憩をとることに。

休憩場所。和みます。

「メシにするか〜」

山の中の1人メシは最高の瞬間ですね。もう暖かい季節なので、冬のように「ぜったいに温かい飲み物を!」とは思わないものの、しかしちょっと火を熾して、食後のコーヒーやスープなんかを作ると幸せ度がアップするのでお勧めです。

(本当にもっと暑くなったらやらないかも)

昼食は山歩きの醍醐味ですよね。

今日のお昼はおにぎりとインスタントコーヒー。お湯を沸かすのはコーヒーの為なので、お湯を沸かしつつおにぎりを食べます。食べ終わるころにはコーヒーが出来上がってるという完璧な流れ。

食べつつも周りを見て、動物が通りかからないかなぁ、と期待しますが、いなかったですね〜。

というか、こうやって火をおこしたり、コーヒーを作っていれば音や匂いがするので来ないでしょうね〜。

何も出会えず

食後、鹿の足跡を追ってみましたが、どうやら奥へ奥へと進んでいて、帰る時間が遅くなるので断念しました。冬と夏とじゃシカの居る場所が違うのかもしれませんね。不勉強です。いい機会なので調べてみたいと思います。

さて、今日出会えたものと言えば……

落ちてた薬莢。ちゃんと拾って持ち帰りました。

——誰かの薬莢くらいのもの。

じつはこのエリアでは毎回のように薬莢を見つけます。それも決まって道路(ほぼ車の通りがない林道)から5分くらい入った場所。それ以上の深いエリアで見たことはありません。

もしかしてこのあたりの猟師さんはあんまり奥まで歩かないのでしょうか? それとも奥まで歩く人は薬莢を拾って帰るのでしょうか?

「単独猟」をやる場所として、このあたりの奥地なら人もあまり来ないでしょうからいい感じですね。


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狩猟やってます。ひとりで歩き獲物を追う単独忍び猟が好き。2022年からはアイヌ犬のイチを連れて一銃一狗に挑戦します。狩猟系ブログ《山のクジラを獲りたくて》運営。狩猟系の本を集めるのが趣味。雑誌『狩猟生活』『ガンズ&シューティング』に寄稿し始めました。 ヤマノクジラショップ始めました:https://yamanokujira.theshop.jp

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2件のフィードバック

  1. 多分自動銃のハンターですね。自動銃は撃つと勝手に薬きょうが排出されます。

    獲物が倒れたら、止め、血抜き、引出、冷却の作業が急がれるので、薬きょうを探し回る時間が惜しいのですネ。

    薬きょうが落ちている場所は、良いマチだと思います。道路に近いのは、獲物を引き出すのに便利が良いからです。道から遠い場所で獲物を倒すと、一人では大変なことになります。

    • ですね。きっと自動銃ハンターだと思います(自分も自動銃持ちなので気持ちは分かります)。
      冬とそれ以外ではやっぱりシカの付く場所が違うのでしょうか? じつは山を歩いていても薬莢を拾うようなエリアで鹿を見かけることがなくて、むしろもっと標高が高い奥地で多く見かけます。冬になるともっと手前に降りてくるのかもしれませんね。気温や餌の関係で。